大迫傑、日本勢トップ12位 鈴木健吾との新旧日本記録対決10秒制し、観衆103万人に貫禄見せつけた/東京マラソン

大迫傑、日本勢トップ12位 鈴木健吾との新旧日本記録対決10秒制し、観衆103万人に貫禄見せつけた/東京マラソン

東京マラソン(1日、東京都庁前-東京駅前=42.195キロ)男子は日本記録を持つ大迫傑(34)=リーニン=が2時間5分59秒で日本勢最高の12位に入った。前日本記録保持者の鈴木健吾(30)=横浜市陸協=は10秒差の13位、初マラソンの工藤慎作(21)=早大3年=は2時間7分34秒の20位で、2028年ロサンゼルス五輪代表選考会「グランドチャンピオンシップ(MGC)」(27年10月)の出場権を手にした。女子は現役最後のレースとなった細田あい(30)=エディオン=が2時間23分39秒で日本勢最高の10位に入った。

34歳のトップランナーが意地を見せた。既にMGC出場権を保持している大迫は、日本勢1位の2時間5分59秒でゴールすると、終盤までデッドヒートを繰り広げた鈴木と抱き合い、互いの健闘をたたえ合った。

「徐々に体力が削られていく中で、サバイバルみたいなレースだった。ちょっとだけ、今回は僕の方が耐久力があった」

序盤から前日本記録保持者の鈴木や早大の後輩、工藤らと第3集団で構えた。レース中の気温は16度まで上昇。「集団の中でなるべくトップで帰ってきたかった」と冷静なレース運びで36キロ過ぎに仕掛けた。40キロ過ぎに鈴木が前に出たが、残り1キロで再逆転。最後は10秒差で新旧日本記録保持者の対決を制した。

昨年12月7日のバレンシア・マラソンで2時間4分55秒をマークして、自身3度目の日本記録を樹立。鈴木が5年近く保持していた記録を塗り替えた。「走っていて、みんな盛り上がっているんだろうなと思った」。今年1月には米コロラド州の自宅に招き、トレーニングを一緒にした。酒も酌み交わした2人の白熱した勝負に、約103万4000人が詰めかけた沿道からは大歓声が響いた。

本人は満足していないが、前走から3カ月弱と過去最短のレース間隔でも日本歴代10位の好記録が出た。「3カ月で全然いけるけど、心身ともに、というところでは半年がベスト。しっかりと休んで、秋、冬のレースに向けて準備をしたい」と大きな収穫を得た。

9月の愛知・名古屋アジア大会出場も視野に入れつつ、3大会連続となる2年後のロサンゼルス五輪へ、最善の選択をしていく。(山下幸志朗)