【東京マラソン】大迫傑が貫禄 鈴木健吾との新旧日本記録保持者対決制す 2時間5分59秒で日本人トップ

【東京マラソン】大迫傑が貫禄 鈴木健吾との新旧日本記録保持者対決制す 2時間5分59秒で日本人トップ

 ◇東京マラソン(2026年3月1日 都庁前~東京駅前 42.195キロ)

 男子は日本記録保持者の大迫傑(34=リーニン)が2時間5分59秒で日本人トップの12位に入った。前保持者の鈴木健吾(30=横浜市陸協)との競り合いを制し、日本の第一人者としての貫禄を見せた。鈴木ら男子5人が27年10月開催の28年ロサンゼルス五輪代表選考会「グランドチャンピオンシップ(MGC)」出場権を獲得した。

 新旧の日本記録保持者対決は、大迫に軍配が上がった。ラスト2キロからの一騎打ちで鈴木が前に出る。大迫は「みんな盛り上がっているんだろうな」と沿道からの熱視線も感じながらスパート。残り1キロで鈴木を捉え、日本人トップでフィニッシュした。「上げるというより落ち幅をどれだけ少なくするか。今回はちょっとだけ僕が耐久力があったという、それだけの話」と殊勝に振り返った。

 気温上昇で消耗戦となったレース。第2集団で機をうかがい、30キロの給水ではスペシャルドリンクを取り損ねた鈴木に自らのドリンクを渡す余裕も見せた。大迫を含む集団は32キロで日本人トップとなり、終盤の勝負どころも見逃さなかった。2時間4分55秒の日本新記録を出した昨年12月7日のバレンシア・マラソンからわずか3カ月弱で自身4番目の好タイムを出し「ここまで仕上げたのは良い経験」。試合巧者ぶりが際立った。

 日本のトップランナーとして孤高の道を行く。トラック含め五輪は3度出場。マラソン日本記録も3度更新した。大会や日本記録へのモチベーションは「ない」と笑い「自分自身の記録をどこまで伸ばせるか、どこまでやれるか」に楽しさを見いだす。日本と世界との差を埋めるため、後輩たちに自身の経験を伝える必要性も感じている。1月には鈴木とも拠点の米国で練習した。「(日本選手に)もっと米国に来てほしい。誰かをつぶすためにやっているわけではない」とジョークめかして語った。

 既にMGC切符は獲得済みで、今回の結果を受けて9月の名古屋アジア大会への出場も可能となった。「まだ次は決めていない」と強調し「心身ともリフレッシュした上で秋口のマラソンに向け、今度は上位で勝負できる準備をしていく」。その背中を見せ続けていく。