【3・8名古屋ウィメンズマラソン】鈴木亜由子、相次ぐケガも諦めず「お医者さんが引くほど驚異的に回復」地元で自己ベスト出しアジア大会代表入り目指す

引用元:中日スポーツ
【3・8名古屋ウィメンズマラソン】鈴木亜由子、相次ぐケガも諦めず「お医者さんが引くほど驚異的に回復」地元で自己ベスト出しアジア大会代表入り目指す

 名古屋ウィメンズマラソン2026(3月8日・バンテリンドームナゴヤ発着・中日新聞社など主催)に、東京五輪代表で愛知県豊橋市出身の鈴木亜由子(34)=日本郵政グループ=が出場する。自己記録の2時間21分33秒をマークした24年以来、2年ぶりのマラソンに挑む。名古屋市で開催される今秋のアジア大会代表入りを目指し、「地元」を駆け抜ける。

 亜由子は諦めない。世代のトップを走り続ける34歳は、自分の可能性を信じている。昨夏以降、足底や内転筋の痛みに悩まされ、秋の全日本実業団対抗女子駅伝も補欠登録。状態の不安定さから、名古屋ウィメンズへのエントリー期限ギリギリまで熟考を重ねながら、出場への意志を貫いた。

 転機となったのは、昨年11月の駅伝前の合宿だった。「今回は本当に無理かもしれない」。思うように動かない体に亜由子は弱音を吐いた。そのとき、同じ合宿先にいた先輩ランナーたちから愛のある叱咤(しった)激励が飛んだ。

 日本代表経験をもつ小崎まりさんからはLINEで熱いメッセージが届いた。「諦める諦めないはどうでもいい。常に最善を尽くしてできることはとことんやる。できないことは諦める」。この言葉で腹をくくった。「お医者さんが引くほど驚異的に回復した。まだまだ私の回復力は捨てたもんじゃない」と自信を取り戻した。

 しかし、マラソンへの道のりも平たんではなかった。年末年始からの合宿は、練習ごとに続行か断念かを判断される「手探り」のスタート。一時は高橋昌彦監督から「合宿をキャンセル(=マラソン出場を断念)するか」と問われるほど周囲の目は慎重だったが、40キロ走など一つずつ練習をクリアし、監督からのゴーサインも出た。

 これまでの競技人生は、常に「挑戦と克服」の連続だった。小学校高学年から全国大会の舞台に立ち続け、高校時代には2度の足の手術も経験。それでも、25年近く世代のトップランナーとして走り続けてきた。今、執念を燃やすのが、地元・愛知で開催されるアジア大会の選考だ。

 これまでのマラソンでは直前に硬さが出てしまう反省があったが、今は先輩たちの姿から学んだ「自分をコントロールする感覚」を磨いている。「練習を乗り越えたら、スタートラインにはワクワク感を持って立ちたい」と2年ぶりのマラソンへイメージを膨らませる。根性で耐える走りから、リラックスして流れに乗る走りへ。「名古屋でなければ、チャレンジもしていなかった」。地元での自己ベスト更新を目標に掲げ、亜由子は諦めずに挑戦する。

 ◆アジア大会のマラソン代表の選考方法 代表枠は「2」。年間王者を決める「MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)シリーズ2025―26」の優勝者、および選考対象の大会(大阪国際女子、名古屋ウィメンズなど)での記録上位者から選出される。ただし、アジアランキング6位以内相当の記録を持つことが条件。