ハーフマラソン競歩で世界記録保持者第1号となった山西利和インタビュー 地元開催のアジア大会代表に

ハーフマラソン競歩で世界記録保持者第1号となった山西利和インタビュー 地元開催のアジア大会代表に

山西利和(30、愛知製鋼)が2月15日の日本選手権ハーフマラソン(21.0975km)競歩に、1時間20分34秒の世界新記録で優勝した。山西はハーフマラソン競歩の前身だった20km競歩でも、1年前に世界記録を出した選手。しかし昨年の東京2025世界陸上20km競歩では、金メダル候補に挙げられながら28位と敗れた。15kmから勝負に出たところで歩型が乱れ、3枚目の警告を受けてペナルティゾーン待機を命じられてしまった。それから5か月。警告ゼロで歩ききった山西に、レース3日後にインタビュー取材をお願いした。

■フィニッシュ時の表情が控えめだった理由は?

――フィニッシュ時はうつむき加減で、喜んだ表情ではありませんでした。世界記録が出ると、何kmか前の時点でわかっていたからでしょうか。

山西:ホッとしている方の気持ちが強かったから、じゃないですかね。後ろと差が開いていたといっても(19kmでは)10秒でした。2番、3番の選手が競りながら差を詰めてくることも考えられましたから。折り返しのたびに差を、ちらちら見ながら歩いていました。

――日本競歩界のレベルアップも感じたと話していましたが、どの局面で、どんな状況だった点に感じていたのでしょうか。

山西:10kmで残っていた人数が、(距離が20kmだった)去年よりペースが少し遅いこともあって多かったのですが、このくらいいるんだ、と思いました。それがフィニッシュした段階でも、それほど離れていないところにこれだけの人数がいるのか、と。分布の仕方を見て層の厚さを感じました。昨年は先頭集団から離れた後に、崩れていた選手が多かったと思います。

――世界記録を出した喜びは?

山西:世界陸連が世界記録を公認する条件として、1時間21分30秒を切ることを設定していましたが、昨年出した20km競歩の世界記録が1時間16分10秒だったことを考えると、ちょっと遅いタイムだったと感じています。1年間誰も出しませんでした、という状況になることを避けるために、低すぎるとは言いませんが、易しめのタイムに設定していたのだと思います。