最後の一瞬に、勝負師の顔を見せた。別府大分毎日マラソンが1日、大分市高崎山うみたまご前スタート、ジェイリーススタジアムゴールの42・195キロで行われ、青学大出身の吉田祐也(GMOインターネットグループ)が2時間6分59秒で日本人トップの2位に入った。終盤まで続いた後輩・黒田朝日(青学大)との激闘を制し、2028年ロサンゼルス五輪代表選考会「マラソン・グランド・チャンピオンシップ(MGC)」の出場権を獲得した。
レースは正午に号砲。吉田は序盤から先頭集団に位置しながらも、積極的に前へは出ず、風向きや集団の動きを見極めるように淡々と距離を消化した。33キロ過ぎ、優勝したゲタチョウ・マスレシャ(エチオピア)がスパートすると、日本人勢の中で主導権を握って追走。ここから流れが変わった。
37キロ過ぎ、日本人トップ争いは同じ青学大を拠点に練習する後輩・黒田との一騎打ちに。互いに譲らず、並走が続く中、決着の瞬間は残り約1・5キロだった。給水で進路を外した黒田の動きを視界に捉え、吉田は迷わずギアを上げた。「朝日が給水に寄ったのが見えたので、意図的に仕掛けた」。一瞬の判断が、そのまま順位を分けた。
競技場に入ってからも黒田は食らいついたが、最後は吉田が押し切った。ゴール後、2人は抱き合い、互いの健闘をたたえ合った。「状態が悪いと言っても、朝日は絶対に走ると思っていた。ラストは本当にしぶとかった」。先輩としての率直な言葉だった。
吉田にとって別大は特別な舞台だ。青学大4年だった2020年大会で好走し、競技引退を翻して現役続行を決めた原点のレース。6年ぶりに戻った地で、日本人最上位という結果を残した。
昨年9月の世界選手権東京大会では34位に終わり、世界との差を痛感した。「勝つこと」「順位を取ること」への意識を強めて臨んだ今大会。その姿勢が、終盤の決断力に表れた。
今後は海外レースへの挑戦も視野に入れる。「海外は自分主体で動くレースが多い。経験を積んで、MGC、そしてロス五輪につなげていきたい」。先輩の意地と経験値を武器に、吉田は次の舞台を見据えている。
【別大マラソン】給水で勝負あり! 青学大先輩・吉田祐也が意地 黒田朝日との死闘制す
引用元:東スポWEB


