優勝が遠くなりつつあった早稲田大の復路で、その流れを断ち切ったのが9区の小平敦之(3年)だった。5位との差を詰められるなか、区間2位、同歴代4位の快走を見せ、その差を開き、総合4位を死守することに貢献。15年前、同じユニフォームで箱根を制した高校時代の恩師も、教え子の走りにその成長ぶりを称えた。
来季は駅伝主将の責任も担う。冷静さと情熱の魂を兼備した小平は、「打倒・青学大」を口にするだけでなく、より現実的なアプローチで成し遂げるつもりだ。
【冷静な走りで悪い流れを断ち切る】
今年の箱根駅伝で早稲田大学は2年連続の4位に終わった。目標に掲げていた総合優勝を果たすには往路優勝が絶対条件と見られていたが、往路残り1.5kmで青山学院大に逆転を許し、往路は2位。シナリオ通りの展開に持ち込むことができなかった。
巻き返しを図った復路は苦しい展開になった。7区で4位に後退。9区の小平敦之にタスキが渡った時には、3位の中央大には2分近く離され、後ろを向けば5位の順天堂大にも8秒差に迫られていた。
そして、その小平もまた、4kmを前に順大の石岡大侑(4年)に追いつかれてしまった。
「設定では入りは2分50秒ぐらい。それが2分34秒ですから、けっこう飛ばしていましたね。それでも後ろは追いついてきたので……」とは早大の花田勝彦駅伝監督。9区でも勢いを取り戻せないまま、後手に回る展開になるのかと思われた。
ところが、そうはならなかった。
「間瀬田さん(純平/7区、4年)と堀野(正太、1年/8区)が苦しい展開になりましたが、自分がゲームチェンジャーというか、そういう展開でも流れを変えられるような走りができればいいなというふうに思って走りました」
まさにその通りに、小平が悪い流れを見事に断ち切ってみせた。
小平は「絶対に(順大が)追いついてくるだろう」と考えて、最初の1kmを2分34秒とハイペースで入っていた。9区の序盤は下り基調とはいえ、順大の石岡はそれ以上のペースで突っ込んでいたのだ。そんな状況を小平は冷静に見ていた。
「こっちもハイペースで突っ込んでいたのに、それ以上だったので、後半きつくなるだろうなと想像していました。なので、そんなに焦りはなかったです。権太坂の上りに入ったぐらいで前に行かれましたが、向こうが無理をしているなと感じていました。余裕を持ったうえで後半に勝負しようと考えていました」
一度は石岡に先行を許したが、小平は後半勝負と決めていた。
【箱根駅伝2026】早稲田大・小平敦之の9区快走に箱根優勝メンバーの恩師は「ああ見えてけっこう熱い奴なんです」 来季は駅伝主将として「打倒・青学大」を目指す
引用元:webスポルティーバ


