「最強世代」仙台育英男子、優勝へ重圧なし 全国高校駅伝21日号砲

引用元:朝日新聞
「最強世代」仙台育英男子、優勝へ重圧なし 全国高校駅伝21日号砲

 全国高校駅伝競走大会(日本陸上競技連盟など主催)が21日、京都市で開かれる。男女ともに宮城県代表として仙台育英が、女子の東北代表として東北が出場する。

 全国高校駅伝は、たけびしスタジアム京都(同市右京区)発着のコースで行われる。女子は5区間(21.0975キロ)、男子は7区間(42.195キロ)でたすきをつなぐ。女子のスタートは午前10時20分、男子は午後0時半。昨年から都道府県代表の47枠に地区代表の11校が加わり、男女とも計58校で争う形になった。

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 今年の仙台育英男子は「最強世代」。就任4年目の千葉裕司監督(38)も「3年生全員のレベルが高い」と評する。3位で悔しさに泣いた昨年の全国大会も、この世代が中心だった。

 10月にあった県大会では、最後まで先頭を譲らない圧巻の走りで優勝。この日記録した2時間1分45秒は、全国の代表校の中で最速タイムだ。

 全国制覇への期待も高まるが、佐々木蓮斗主将(3年)は「プレッシャーには感じていない」と笑顔で言い切った。

 自信の裏にあるのは、チーム全員で培ってきた自主性と、目標へのストイックさだという。

 大まかな練習構成は千葉監督が決めるが、細かいメニューは自分たちで判断する。本番が目前に迫る12月上旬も、千葉監督が声をかけたのは数回ほど。選手たちは自分たちで考え、必要な練習に取り組んでいた。

 今年3月、千葉監督から全国高校駅伝の目標を伝えられた。優勝と大会記録の更新が視野に入るタイムだという。各区間ごとの目標もあり、選手たちは逆算して必要な練習を考えていく。

 佐々木主将は「相当高い目標だと思ったが、自分たちがやらなければ他の誰がやるんだと思った」と意気込む。

 その月の取り組みが目標に見合うものだったか、ミーティングを開き、選手だけで反省する。学年に関係なく意見し、厳しい言葉をかけることもあるが、佐々木主将は「チーム全体で意識を統一する貴重な時間」と位置づける。

 ただ、寮では部員全員わきあいあいと過ごす。近江亮選手(3年)は「食堂では学年の垣根を越えて一緒にご飯を食べる」。このだんらんの時間も強さを支えているという。寝食をともにし、時に意見を言い合うことで結束を高めてきた。

 近江選手は昨年の都大路で1区を任されたが、アクシデントで出遅れ、涙を流した。「今年こそみんなと笑顔で終わりたい」という気持ちは人一倍強い。佐々木主将も「どの役割になってもチームに貢献する」と優勝に向けて一致団結する。

 千葉監督は「陸上は走る前から持ちタイムで結果が見通せる残酷なスポーツ」と語る。

 だからこそ「スタートラインに立つまで準備は怠らない。積み上げてきた3年間を信じて、優勝をつかんでほしい」。

 出場校のうち、最速記録を持つ仙台育英が「最強」を証明するために都大路を駆け抜ける――。(三村悠)