<陸上:東京マラソン>◇1日◇東京都庁~東京駅前・行幸通り(42・195キロ)
やっぱり、強かった。昨年12月に日本記録(2時間4分55秒)を樹立した大迫傑(34=リーニン)が、2時間5分59秒で、男子日本人トップの12位でフィニッシュした。
残り約1キロでスパートを仕掛け、前日本記録保持者の鈴木健吾(30=横浜市陸協)との競り合いを制し、日本長距離の未来を担う後輩たちに力強いメッセージを残した。優勝はタデセ・タケレ(エチオピア)で2時間3分37秒。
◇ ◇ ◇
世界を走る大迫が、国内最大規模のマラソンで地力を発揮した。日本記録更新から3カ月弱。急ピッチで仕上げて臨んだ今年初のレースは「徐々に体力が削られていく中で、サバイバルみたいな形になった」。
それでも、40キロ地点まで鈴木とのデッドヒートを繰り広げ、最後はスパーク。18年シカゴ、20年東京、25年バレンシアと日本記録を3度塗り替えた快足は伊達ではなかった。「3カ月間でも体的には全然いける」と新たな感触も口にした。
34歳となった今は「(レースの)モチベーションとかもない。どこまでやれるか、みたいなのが楽しみ」。独自の思考で現役を続ける一方、奮闘する後輩ランナーへ思いもはせた。
「後輩たちが頑張っている。世界とのギャップはトラックも含めてたくさんある。そこを一緒に埋めていく努力をしたい」。給水ポイント通過後、並走する鈴木にドリンクを手渡せば、ゴール後には抱き合い、互いをたたえ合った。拠点の米国ボルダーに鈴木が訪れた時も歓迎したという。
「もっともっとアメリカに来てほしいな。僕も別に誰かをつぶすためにやっているわけじゃない。僕の知識やスキルをみんなに共有できるような機会が今後あればいいな」。
若手や後輩たちを拠点に招いて修行する“大迫塾”のプランも明かした。
すでに、来年10月3日の28年ロサンゼルス五輪代表選考会MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)の出場権を獲得。今回は9月開幕の愛知・名古屋アジア大会の内定基準もクリアしたが、今後については「まだ次の大会は決めていない。いったん休養を取ってから決めたい」とだけ話した。どんな立場であっても、変わらず日本長距離界のリーダーとして走り続ける。【泉光太郎】
【東京マラソン】地力見せた大迫傑、後輩たちへ「世界との差を埋める」米拠点に招き“大迫塾”も
引用元:日刊スポーツ


