冬季五輪、夏季競技実施も IOCが改革検討〔ミラノ・コルティナ五輪〕

引用元:時事通信

 国際オリンピック委員会(IOC)が、夏季競技を冬季五輪で実施する可能性について検討している。

 肥大化する夏季五輪のコストを削減すると同時に、夏季より規模が小さい冬季五輪の改革を進めて不均衡な現状を改善したい思惑がある。

 IOCは昨年就任したコベントリー会長の下、未来へ適応するための変革の一環として四つの作業部会を新設。このうちの一つが、五輪の大会規模や競技移行の可能性、開催時期などについて検討するものだ。

 関係者によると、早ければ2030年にフランス・アルプス地方で開催される冬季五輪で夏季競技の種目が追加される可能性がある。ともに非五輪種目である陸上のクロスカントリー、自転車のシクロクロスの実施が議論されている。IOCは30年大会で実施する競技や種目を6月に決定する方針だ。

 夏季五輪は競技数や選手数が増加し、28年ロサンゼルス大会では史上最多の36競技が実施される。IOC内でも肥大化を問題視する声がある。夏季五輪の一部競技や種目を冬季五輪へ移行する案も浮上しているが、夏冬双方の競技団体から反発の声があり、実現へのハードルは高い。

 前提として「雪や氷の上で行われる競技のみが冬季競技と見なされる」と定めている五輪憲章の変更が必要。猪谷千春IOC名誉委員は「みんな変えたくないところがあり、難しい。いつか変わっていかないといけない」と私見を述べる。IOC幹部にも意見を伝えたという。

 気候変動の影響で開催候補地の減少が叫ばれる冬季五輪。大会価値の維持や向上のためにも、大きな分岐点に立たされている。