東京マラソン2026が3月1日に行なわれた。男子マラソンは前回王者のタデセ・タケレ(エチオピア)が、2時間03分57秒で制した。日本勢トップは日本記録保持者の大迫傑(リーニン)で、全体12位の2時間5分59秒だった。
最終的には実力者が上位に入ったレースで、序盤戦を大いに沸かせたのが、橋本龍一(プレス工業)だった。スタート直後、数名いたペースメイカー(PM)のなかで唯一設定通りのタイムを刻んだのが10キロまで担当した中村大聖(ヤクルト)で、強風のためか他のPMや選手が自重するなかで唯一ついていった。
橋本は10キロを2位集団と25秒差の29分02秒で通過すると、中村の離脱後もペースを落とさずにトップを独走する。強豪を背に、26キロ過ぎまで1位を走り続けた。首位陥落後はさすがにペースダウンし、2時間11分21秒の39位に終わったが、間違いなく今大会の“主役”の一人だった。
マラソン自己ベストが2時間09分40秒の橋本は、“大逃げ”についてどう考えていたのか。レース直後に取材に応じた27歳は「先頭集団で行こうと思っていて、10キロから単独になって『もう行くしかない。行けるところまで行こう』という感じでした」と振り返る。
ハイペースだったものの、「ちょうど良かったです」という感覚だった。マラソンで優勝を目指していたという橋本は、「本当は、もう少し行けると思っていたのですけど、後半(第2集団の選手たちが)後ろから来た時、上手くつけませんでした。まだ、実力が足りなかったと思っていました」と悔しがる。
今大会で得た教訓については「マラソンを走る方が『30キロからはキツい』と言われていましたが、身をもって実感したので、これから対策、練習をして、もっと実力をつけていかないといけません」と述べる。そして「たぶん来年以降も先頭の方で優勝を狙って走るので、第2集団などで落ち着いて走るより、どこまででもトップで行きたいと思っています」と話し、今後を見据えた。
課題を克服したとき、橋本はどんな積極的な走りを見せるのか。確かな手応えを得たランナーの将来が楽しみだ。
取材・文●野口一郎(THE DIGEST編集部)
強豪相手に26㎞過ぎまでトップ独走! 橋本龍一が異例の展開で見せつけた積極性「もう行くしかない。行けるところまで行こう」【東京マラソン】
引用元:THE DIGEST


