前編:箱根駅伝で続く「青学大王朝時代」の源流
第102回箱根駅伝を制した青山学院大が、すでに次の箱根に向け、動き始めている。史上初の2度目の3連覇、直近12回の箱根駅伝で実に9回の総合優勝を飾っても、頂点への飽くなき挑戦サイクルは、変わることはない。
青学大はなぜ箱根駅伝で長期間、強さを発揮し続けているのか。熾烈なチーム内選考の日程から、その根源を考えてみる。
【箱根優勝から8日後の現実】
1月11日、東京・荒川河川敷で行なわれた「東京ニューイヤーハーフマラソン」。上位10位までに青山学院勢が8人を占めた。結果を見てみよう(単位は「時間:分:秒」)。
1位 榅山一颯(1年) 1:02:59 2位 黒田然(2年) 1:03:05 3位 鈴木耕太郎(中大・3年) 1:03:244位 小野真和(東洋大・1年) 1:03:285位 前川竜之将(1年) 1:03:356位 佐々木大輝(2年) 1:03:38 7位 上野山拳士朗(1年) 1:03:39 8位 神邑亮佑(1年) 1:03:39 9位 日向春空(1年) 1:03:40 10位 中村海斗(3年) 1:03:47
この結果を受けて、他大学の監督が言った。
「青学さんは、箱根駅伝に2チーム出したとしても、ある程度勝負できるんじゃないでしょうか。"青学B"も結構強いと思います」
優勝した椙山は62分台、そのほかの選手たちも63分台でまとめている。箱根駅伝でシード権を争った学校の選手たちのハーフマラソンの自己ベスト記録を見ると、62分台後半から63分台の選手が多い。前出の監督が続ける。
「青学さんのニューイヤーハーフ組をBチームとすると、シード権争いは十分にできそうですから、怖いですよ。10位までに入った8人のうち、下級生が7人ですから、このメンバーが力をつけてくるのは間違いない」
箱根駅伝優勝の立役者は言うまでもなく「シン・山の神」となった黒田朝日(4年)だ。しかし、黒田が往路先頭でフィニッシュできたのは、4区の平松享祐(3年)が区間3位と、シブい、最高のつなぎの走りをしたのが大きかった。しかし、平松は"11番目の選手"で、本来は走る予定はなかった。年末から年始にかけてのドタバタを、平松はこう振り返る。
「12月29日の区間エントリーで4区に入りましたけど、30日の夜に監督から4区は小河原(陽琉、2年)が走るからと言われて、その夜はほとんど眠れませんでした。本当に気持ちが切れてしまいましたし、これでまた3年生世代から誰も箱根を走れなくなってしまったと思って。最上級生になる来年に向けて、どうやっていくのか、改めて考えないといけない状況でした」
しかし1区に予定されていた選手が体調不良となり、小河原が1区へコンバート、そして平松はそのまま4区を走ることになった。つまり、"代役"である。
その平松が、近年重要度を増している4区で区間3位の走りを見せた。まず、常識ではこの快走が考えられない。代役が走るとなると、2分から3分のマイナスとなってもおかしくないからだ。ところが平松は、遜色のない走りを見せた。
【箱根駅伝2026】青山学院大は"13〜14番目の選手もしっかり走る!" 急遽起用の11番手・平松享祐が4区で好走できた背景にある強さの礎とは?
引用元:webスポルティーバ


