【箱根駅伝2026】ロードの結果も伴ってきた「スピード軍団」中央大、藤原正和監督は「総合優勝には3年生の活躍がマスト」

【箱根駅伝2026】ロードの結果も伴ってきた「スピード軍団」中央大、藤原正和監督は「総合優勝には3年生の活躍がマスト」

【従来のやり方を変え、徹底的に走りこんだ】

「あの時と比べれば、断然、今年度のチームに手応えを感じています。」

 少し余裕のある表情で、中央大の藤原正和監督はそう言った。「あの時」とは前々回の箱根駅伝だ。中大は、エースの吉居大和(現・トヨタ自動車)ら実力者を擁して優勝を狙っていた。だが、直前の12月に体調不良者が続出するなどして、まさかの総合13位。シード落ちも経験した。

 今季は当時2年生だった吉居駿恭(4年)を主将に置き、チームをつくり上げてきた。そして、藤原監督が確かな手応えを感じているのは、今度こそ優勝するだけの戦力が整ったからだ。

「上半期は例年通り、トラックでスピードの強化を行ないました。ただ、夏からは従来のやり方を変え、箱根駅伝を見据えて徹底的に走りこみました。その際、私は『箱根優勝』という言葉を封印したんです。2年前はその言葉で引っ張りすぎ、選手が疲れてしまった部分がありました。

 今年は、言葉ではなく、練習メニューや細かいところのこだわりをさらに徹底し、姿勢や雰囲気で箱根に対する私の執念を出していったんです。選手はそれを感じ取り、夏の厳しい練習に取り組んでくれました」

 夏の取り組みを変更したのは、それまでの苦い経験からだ。例年、中大はトラックでのスピードは滅法速い。だが、それがロードでは生かされず、箱根では勝てなかった。実際、昨年度の全日本大学駅伝は12位、箱根は5区途中までトップを走るなど往路は100点満点のレースができたが(2位)、復路ではジリジリと順位を下げ、総合5位に終わった。

 ロード強化は泥臭く走りこむしかない。今年の夏はそこから目をそらさず、距離を踏んだ。その疲労が抜けきらないなか臨んだ10月の出雲駅伝は10位にとどまったが、状態が整ってきたなかで迎えた11月の全日本ではその成果が出た。

 4区で柴田大地(3年)が区間賞を獲るなど、各選手が安定した走りを見せて2位でゴール。この結果によって、チーム全体に「やれる」という自信が浸透した。トラックでのスピードには自信があるが、ロードでどれだけやれるか、チームとしてどのくらい戦えるのか。全日本で結果が伴ったことで、それらの不安を払拭できた。