体調不良の2回目マラソンでも2時間7分台 「沈まぬ」黒田朝日、ロス五輪見すえ虎視眈々

引用元:産経新聞
体調不良の2回目マラソンでも2時間7分台 「沈まぬ」黒田朝日、ロス五輪見すえ虎視眈々

1日に行われた別府大分毎日マラソンで、東京箱根間往復大学駅伝でも活躍した青学大4年の黒田朝日が、自身2回目のマラソンで2時間7分3秒の3位と好走をみせた。前日会見で体調不良を明かし、「2時間10分切りで十分」と送り出した原監督も「能力が高い」と感服。チームメートの宇田川瞬矢(4年)も「パーフェクトランナー」と啞然(あぜん)とした。どんな状況下でも結果を残すエースの真骨頂を示した。

■「箱根のダメージが出た」

「箱根を10としたら、(今は)5~6割」。箱根駅伝の山上り5区で区間新記録をマークして総合3連覇に貢献し、「シン・山の神」と呼ばれてから約1カ月。その間、全国都道府県対抗男子駅伝にも出場した。レースの前日会見では「1月は箱根のダメージでかなり疲れが出た。体調不良に近い状態」と話した。また、昨年12月までは箱根駅伝を照準にした練習がメインで、マラソンに特化した練習もせず。「2回目は失敗することが多い」と考えていた原監督も「自己ベストは狙わなくていい」と伝えていたほどだ。

号砲が鳴ると、そんなマイナス要素をかき消した。下位に沈むどころか、終盤は青学大OBでともに練習する吉田祐也(GMOインターネットグループ)と日本人トップをめぐり一騎打ち。「ラスト1キロを切って脚が止まった」と最後は力尽き、先輩とは4秒差の3位でゴールを駆け抜けた。それでも、目標に定めた2028年ロサンゼルス五輪の代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」(27年秋開催予定)の出場権もきっちり獲得。黒田は「結果に関しては、満足している」と胸を張った。

■ポテンシャルは「3分台」

黒田について、原監督は「2時間3分台のポテンシャルがある」と称する。万全の状態で記録を狙うのであれば、2月22日の大阪マラソンを選択する方法もあった。昨年の同大会では初マラソンで2時間6分5秒の日本人学生最高記録をマーク。相性のいいコースでもある。それでも、別府大分毎日を選んだ理由を、原監督は「4年生の残りの3月末まで、自動車免許を取ったり、ご褒美の海外旅行にいったり、エンジョイライフを最後にしてもらいたいから」。指揮官の親心もあったようだ。

そんな状況下での好走にはチームメートも脱帽した。同大会で初マラソンに挑んだ宇田川は「(体調不良は)朝日には関係ないですね」。自身も約10日前に胃腸炎を患った影響で後半に失速し、2時間21分39秒の39位に終わっただけに「(黒田は)全てを打ち消すメンタルとフィジカルが備わっている。本当にパーフェクトランナー。今後、彼を超えてくる選手はいないんじゃないですかね」と笑うしかなかった。