優勝3度の松田瑞生「笑顔になるために」 ネガティブな感情消え、五輪への新章が幕開け 大阪国際女子マラソン 注目選手㊦

引用元:産経新聞
優勝3度の松田瑞生「笑顔になるために」 ネガティブな感情消え、五輪への新章が幕開け 大阪国際女子マラソン 注目選手㊦

第45回大阪国際女子マラソン(産経新聞社など主催、奥村組協賛)は25日に号砲を迎える。ロサンゼルス五輪を目指して新たな一歩を踏み出す選手たちの姿を追った。

■大阪国際1本のスケジュール

「笑ってゴールする姿がみたい」。いつも支えてくれている仲間からの言葉が松田瑞生(みずき)(ダイハツ)を突き動かす。「笑顔になるために、優勝が一番の目標。そのために1年間、頑張ってきた」と力を込める。

前回大会は7位と不完全燃焼。すぐに山中美和子監督と1年後のリベンジへ向けた作戦を練った。2024年9月のベルリンで2時間20分42秒の自己ベストをを出した一方で「タイムは出るけど、ダメージが強い」と分析。海外マラソンを封印し、この1年間はハーフ中心に出場。マラソンは大阪国際1本に絞るスケジュールを組んだ。

前田穂南(ほなみ)(天満屋)や小林香菜(大塚製薬)ら実力者がそろった昨年6月の函館マラソン(ハーフの部)では、勝負に徹し、1位でゴールを駆け抜けた。「勝つことって、こんなにうれしいんや」。感慨に浸ったのも一瞬、「やっぱりマラソンで優勝したい」との感情がこみ上げてきた。

米国アルバカーキでの高地合宿は例年以上に距離を踏んだ。故障もなく、監督や仲間にも支えられ、全ての練習を予定通りにやり抜いた。「後半勝負でも足は残っているんじゃないかな」。自信も得た。

24年パリ五輪の切符を逃し、引退も考えたとき、「楽しいと思ってから、やめてほしい」という山中監督の言葉で踏みとどまった。常に頭に浮かんでいた「(きつい練習が)終われば、休める」というネガティブな感情も消え、今は走ることを純粋に楽しめている。改めて、多くの人に感動を与えられる五輪へのこだわりも芽生えた。

浪速路は今回で6度目。「行けー、瑞生!」という大阪らしい声援が大好きだ。過去3度の優勝を誇るも、「それはゼロにして、一からのスタート。挑戦者として、勝ち切りたい」。笑顔でテープを切れば、目標の自己ベストも見えてくる。夢のロサンゼルス五輪へ、新たな章が幕を開ける。(田中一毅)