世界陸上代表の矢田みくに「今はワクワク」 初マラソンで挑むトラックとの二刀流ロード 大阪国際女子マラソン 注目選手㊤

引用元:産経新聞
世界陸上代表の矢田みくに「今はワクワク」 初マラソンで挑むトラックとの二刀流ロード 大阪国際女子マラソン 注目選手㊤

第45回大阪国際女子マラソン(産経新聞社など主催、奥村組協賛)は25日に号砲を迎える。ロサンゼルス五輪を目指して新たな一歩を踏み出す選手たちの姿を追った。

■先輩の走る姿に憧れて

新たな自分を見つけたい-。世界選手権東京大会1万メートル代表の矢田みくに(エディオン)が初マラソンに掲げるテーマだ。未知の領域に不安もあったが、マラソン練習は毎日が発見の連続だった。「距離へのイメージもわいて、いい意味で吹っ切れた」。号砲が鳴る瞬間が待ち切れない。

小学校の持久走大会では負けることが多く、悔しさから練習するうちに「陸上が好き」と気づいた。中学から本格的に始め、高校2年でU20(20歳未満)世界選手権に出場。世界の舞台を意識し始めた。

日の丸を背負った昨年9月の世界選手権は「後悔ばかり」の20位。悔しさを経験し、世界と戦う覚悟が生まれた。「トラックとマラソンの二刀流選手になり、ロサンゼルス五輪に出る」。チームの先輩で日本歴代7位の記録を持つ細田あいの姿を見て憧れていたマラソン挑戦を決意した。

昨年末の鹿児島・徳之島合宿では、日程が偶然重なった世界選手権マラソン代表の安藤友香(しまむら)と一緒に40キロ走。トラック仕様のフォームが抜けず「前半から焦る走り」が悩みだったが、安藤が上りも下りも一定のリズムを刻む姿からコツをつかみ、「マラソンを極めてみたい」との感情も芽生えた。

先輩の細田は今月8日に引退を発表した。レースに調整を合わせるすごさを間近で見てきただけに、「寂しいし、もう少し一緒にやりたかった」との思いもあるが、今大会へ向け、給水や寒さ対策などを教わった。中でも「楽しんでほしい」という言葉が心に響いた。「細田さんがそうしたかったのかな。受け継いで走りたい」と力を込める。

目標は、ロサンゼルス五輪の代表選考会として2027年秋に開催される「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」の切符を獲得すること。「今はワクワクが大きい。日本記録ペースに挑戦して、最後にたれても(失速しても)収穫になるかな」。新たな挑戦に心を躍らせている。(田中一毅)