【箱根駅伝 5強のキーマン(3)】多士済々の顔触れが集う箱根路にあっても、「靴と会話」できるランナーは、野中恒亨ただ一人だけかもしれない。数あるシューズから練習内容に合わせてシューズを選ぶと、「今日はどんな感じの接地をしてほしいの?」などと問いかけるという。前田康弘監督をして「陸上IQがめちゃくちゃ高い」から、なせる業。3年ながら平林清澄が抜けた国学院大のエース。初の総合優勝への鍵を握る。
10月、学生3大駅伝初戦の出雲駅伝。他校の留学生が集う3区を任されると、キムタイ(城西大)やムチーニ(創価大)ら高速ランナーと互角に渡り合い、区間2位でたすきリレー。大会連覇の立役者となると、11月の全日本大学駅伝は3区で区間賞。2大会連続2度目の出走が期待される箱根路に向けても、「個人的には任された区間で区間賞、区間新を狙う。(現主将の)上原さんを泣かせたい」と意気込んでいる。
実は新チームがスタートした4月には、前田監督から来年度の主将に指名された。その後は一層、上原主将と行動を共にすることが増え、チーム運営のイロハを学んできた。前年度主将の平林は背中で引っ張るタイプだったが、上原は先輩後輩の垣根を取り払い、チームの一体感を重視してきた。だからこそ「優しさの中にも厳しさが見える。一番尊敬している」と言い、有終の美で送り出したいとの思いは人一倍強い。
11月下旬に行われた1万メートルの競技会では、同じ組を走った平林に競り勝ち、日本人学生歴代6位となる27分36秒64の好タイムを叩き出した。前回大会は直前のインフルエンザ罹患(りかん)もあり、1区6位と不完全燃焼。まずは体調万全でスタートに立ち、箱根路にも野中恒亨の名を刻む。(阿部 令)
◇野中 恒亨(のなか・ひろみち)2005年(平17)2月16日生まれ、静岡県出身の20歳。北星中から浜松工を経て、23年4月に国学院大に進学。1年時は学生3大駅伝の出走はなかったが、2年の出雲駅伝でデビューすると、4区で区間賞。昨年度の箱根駅伝は1区区間6位だった。自己ベストは1万メートルが27分36秒64、ハーフマラソンが1時間0分54秒。身長1メートル76。
【駅伝】国学院大・野中恒亨 シューズと会話できる出雲連覇の立役者
引用元:スポニチアネックス


