【駅伝】早大・工藤慎作 「山の名探偵」5区区間新の難問解き明かす

【駅伝】早大・工藤慎作 「山の名探偵」5区区間新の難問解き明かす

 【箱根駅伝 5強のキーマン(2)】山の名探偵が満を持して、3年連続の5区山上りに挑む。初出走の1年時は区間6位、前回大会は6位でたすきを受けると、区間2位の快走で3位で芦ノ湖のゴールへ。最後は左手人さし指と親指を突き出す「真実はいつもひとつ」のコナンポーズでテープを切り、一躍時の人になった。

 迎えた2月の日本学生ハーフ。沿道から「名探偵!」の声援が飛ぶ中で1時間0分6秒の好タイムで優勝。7月のワールドユニバーシティーゲームズでも金メダルを獲得すると、11月の全日本大学駅伝では8区でOBの渡辺康幸氏が持っていた日本人最高記録を30年ぶりに更新した。平地での走力も他校のエースに肩を並べるまでに成長したが、「チームにとって最適な区間を走るのが駅伝。一番求められるのが5区」とチームマンに徹する。

 視野に入れるのが前回大会で青学大の若林宏樹が打ち立てた1時間9分11秒の区間記録を、史上初の1時間8分台で更新することだ。過去の“山の神”と比較し、「伸びしろは大平台から小涌園(の区間)。山本唯翔さん(城西大。22、23年度区間賞)と30~40秒違った。小涌園から芦之湯の定点ポイント間も今井正人さん(順大。04~06年度区間賞)と20~30秒違う」と話すが、「でも自分の走りに合ったラップの伸ばし方をしていければ」と冷静。実は下りが得意だといい、20・8キロの5区全体を通しての記録更新をもくろむ。

 来年3月には東京マラソンでフルマラソンデビューの予定で、28年ロサンゼルス五輪を目指している。特殊区間を任されながらも、「箱根だけでキャリアを終わらせたくない」との言葉には強烈な覚悟もにじむ。まずはワセダを15大会ぶりの総合優勝へ。今度こそ難問を解決してみせる。(阿部 令)

 ◇工藤 慎作(くどう・しんさく)2004年(平16)11月10日生まれ、千葉県船橋市出身の21歳。八千代松陰高から23年に早大に進学。1年時の出雲駅伝で学生3大駅伝デビュー。昨年度は出雲6区で区間2位、全日本8区で区間3位、箱根5区で区間2位と全て3位以内。今年2月の日本学生ハーフで1時間0分6秒で優勝し、7月にはワールドユニバーシティーゲームズでも金メダル。1万メートルの自己ベストは28分31秒87。身長1メートル68。