偉業へ視界良好だ。来年1月2、3日の第102回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)を前に、青学大の原晋監督(58)が単独インタビューに応じ、史上初となる2度目の3連覇へ向けて青写真を明かした。前回大会の優勝メンバーが6人抜け、新チーム結成時には「箱根駅伝、勝つ確率は0%だよ」と厳しい言葉を発するも、約1年の月日を経て「優勝候補」としての戦力をしっかり整えてきた。エース兼主将の黒田朝日(4年)に頼らない全員駅伝で王者の底力を示す。
――現チームのスローガンは「王者の挑戦~俺が青学を勝たせる~」だ
原監督 最初に箱根駅伝の優勝はこのままでは難しいと伝えたが、われわれには勝っているノウハウがあるので、そこにきちんと向き合っていけば、おのずと確率は上がってくる。「王者の挑戦」という言葉は相反するような意味合いだし、チャレンジャー的なチームが使う言葉だと思う。だけど「一人ひとりがチャレンジングな気持ちを持ってやらないと勝てない」という私のニュアンスに対して、実際に活動する学生の考えと一致した状態からスタートした。
――出雲駅伝は7位、全日本大学駅伝は3位だったものの、多くの学びを得た
原監督 出雲駅伝は区間配置によって、これだけ順位が下がるのかと。駅伝は足し算じゃないと証明できた。全日本大学駅伝は予定通り3位まで来たけど、黒田に頼っているチームという課題が明確化された。今季のスローガンを達成できていないということで、他の選手たちも「一人ひとりの力も上げていかないと」と思えた。それぞれの駅伝で見えた課題を11月からの2か月で埋めていって、今は非常にいい状態に仕上がっている。
――他校の存在はどう見ているか
原監督 一番のライバルは駒大だと思っている。直近5年で勝っているのは青学大と駒大だけ。勝つノウハウは当然持っているし、絶対的エースの佐藤(圭汰)君を筆頭に、山川(拓馬)君、伊藤(蒼唯)君、帰山(侑大=いずれも4年)君がいる。山川君、伊藤君を5、6区に起用して、佐藤君が往路を走るようだったら本当に手ごわい。中大は8区に(タスキが)渡った段階でトップにいたら逃げられるんだろうなという感じ。ポテンシャルは高いので、駒沢と同様に怖い存在だと思う。
――かねて重要視する山上りの5区、山下りの6区は1年生の起用もある
原監督 山上り、山下りは特殊区間かつ適正区間でもあるので、1年生から抜てきして使えたら、4年間箱根駅伝はある意味安泰になる。実際に(3月に卒業した)若林(宏樹)は4年間のうちに(5区に)3回出走して3回優勝している。適正なランナーと巡り会えた時には、これほど強みになることはない。ただ1年生は、最後の12月に故障することが結構ある。でも原メソッドを最後までやってスタートラインに立った子は、学年関係なく僕は走ると思う。
――どんなレースプランでいきたいか
原監督 往路優勝はやっぱり狙っていきたい。復路のスタートはどのチームとも(差は)30秒以内、最悪1分以内でいきたい。1分を超えると危険水域になる。今回3連覇できたら、その先の4連覇、5連覇もありそうだなと思っているので、3連覇を目指していきたい。
☆はら・すすむ 1967年3月8日生まれ。広島・三原市出身。世羅高で主将として全国高校駅伝準優勝に貢献。中京大学3年時には日本インカレ(日本学生選手権)の5000メートルで3位入賞を果たした。中国電力では5年間選手として活動。引退後は同社の営業部で「伝説の営業マン」と呼ばれた。2004年からは青学大陸上競技部(長距離ブロック)の監督に就任。15~18年に史上6校目の箱根駅伝4連覇を達成するなど、チームを常勝軍団に成長させた。19年からは同大地球社会共生学部の教授も務める。
【箱根駅伝】3連覇目指す青学大・原晋監督 エース頼みの課題を埋め「いい状態に仕上がっている」
引用元:東スポWEB


