1月2、3日に行われる東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)。学生が作る毎日新聞「キャンパる」紙面では毎年、注目校を1校選び、深掘り取材してきた。今大会では、10月の予選会をトップ通過した中央学院大学に注目。主要メンバー4人の大会にかける熱い思いに迫った。2人目は、市川大世(いちかわ・たいせい)選手(3年)だ。【上智大・平野恵理(キャンパる編集部)】
同大が今回の箱根駅伝本戦で掲げる目標は、シード権の獲得(総合10位以内)。その目標達成に向けて「自分が貢献したい」と熱心に語るのは、市川選手だ。10月の予選会では、個人18位の記録をマークし、昨年の88位から大躍進。その好成績を追い風に、2回目の本戦出場に挑む。
箱根駅伝でカギとなるのが「流れ」だと話した。序盤の1区や2区でどれだけ好位置につけられるか。出遅れると、その後の区間の選手たちは、挽回に向けて大きなプレッシャーを背負うことになる。「自分は往路を走ると思っているので、前半から良い流れに持っていきたい」と話した。
各校のエース級が送り込まれる往路の前半区間での起用を想定し、「自分より格上の人が多いと思うが、食らいついていきたい。自分の強みである粘り強さを生かしたい」と語った。「今年は与えられた区間の5番以内で必ず走って、チームを勢いづけられる走りをしたい」
◇リベンジしたい思いで伸ばした力
市川選手が強い決意でそう語るのは、前回大会で味わった悔しさがあるからだ。初出場だった同大会では3区を任されたが、区間18位。「力が出せず、悔しい思いをした」と振り返る。「箱根が終わってからは、次回大会でリベンジすることしか考えていなかった」と言い、練習メニューやペースの見直しを行い、体調管理も徹底した。
順調に成績は伸びて、春には5000メートルと1万メートルの記録会で自己ベストを更新。「1秒を削るために毎日練習しているから、結果が出てうれしかった」と話す。ケガなく練習を継続できることが予選会の好成績に結びついた。
◇ペース速くても食らいつく
山梨県出身の市川選手は中学から陸上を始め、結果が出るにつれて徐々に競技にのめり込んでいった。大学入学後は1年生の時からケガが続き、マネジャーに転向するか悩む時期もあったという。しかし、故郷の友人や両親からの応援を目の当たりにし、続行を決意。「どうせやるなら本気でやりたい。中途半端で終わらせたくない」という思いが支えとなった。
出場する大会では、自分のペースより速い集団で走る「攻めのレース」を心がけるようになった。1年時に寮で同室だった2学年先輩の工藤巧夢選手(現・プレス工業)からの「食らいついていけ」という言葉が刺激となり、粘りにも磨きをかけた。
「チームを漢字1文字で表すと?」という質問には「成」を挙げた。予選会トップ通過を果たし、下級生の成長が上級生の刺激になっている。「チーム全体が成長している」と手応えを語る。「箱根駅伝でのシード権獲得に向け、全力で頑張っていきたい」と覚悟を示した。
<キャンパる>「前半から良い流れに」 箱根駅伝注目校・中央学院大の市川選手
引用元:毎日新聞


