引用元:毎日新聞
◇福岡国際マラソン(7日、福岡・平和台陸上競技場発着)
◇西山雄介(トヨタ自動車)=2位 2時間7分56秒
届きそうで、届かない。トップのエチオピア選手を追い、西山雄介(トヨタ自動車)は2位でフィニッシュ。「優勝だけを狙っていた。非常に悔しい」。笑顔はなく、淡々とレースを振り返った。
前半のゆったりしたペースの中、一度は先頭集団から離されたが23キロ過ぎに合流。32キロ付近で仕掛けると先頭集団は3人に絞られ、39キロ付近で2度目のラストスパートをかけた。40キロ手前でトップを譲ったが、「今までにない形で自分からレースを動かせた。新しい可能性を見いだせた」と手応えも感じた。
走る意味と向き合った1年でもあった。パリ・オリンピックや陸上の世界選手権東京大会の代表に一歩届かず、「気持ちがしんどくなって、引退しようかとも考えた」。それでも今春、約1カ月間の育休を取得して、2人の子供の育児に携わり、家族の支えや期待を改めて実感した。工夫して練習も両立させて「もっと頑張らないと。良い姿を見せたい」と闘志が再燃した。
昨年の福岡は終盤にギアを上げた吉田祐也(GMOインターネットグループ)に振り切られて2位に終わった。リベンジを誓った今大会は「タイムよりも優勝」。マラソングランドチャンピオンシップ切符も意識せず、結果にこだわった。
またしても望む結果とはならなかったが、記者会見では「ここで動かしたら楽しいだろうな、というポイントで仕掛けられた。レース自体は楽しめたのかな」。表情がようやく、緩んだ。【角田直哉】


