引用元:時事通信
陸上男子円盤投げで日本記録保持者の湯上剛輝(トヨタ自動車)が、15日に開幕する聴覚障害者の国際総合大会「デフリンピック」に出場する。
9月の世界陸上東京大会にも出た実力者だ。「聴覚障害がある人たちのヒーローになりたい。自分にもできるかも、という可能性を感じてもらえるような活躍を」と意気込む。
滋賀県出身の32歳。生後約10カ月で先天性難聴と診断され、両耳がほとんど聞こえない。そんなハンディを抱えながらも、2018年に62メートル16を投げて当時の日本記録を更新。今年4月には、米国での競技会で64メートル48をたたき出して従来の日本記録を5年ぶりに塗り替え、同時にデフ世界記録としても認定された。聴覚障害がある仲間からも祝福され、「日本の第一線で戦っているのは彼らにとって希望だと思うし、その希望を届けられたのがうれしかった」。
世界陸上では、「円盤を持った時の感覚に集中しやすく、自分の世界に入りやすい」という理由で、人工内耳を外して臨んだ。全員が同じ条件で争うデフリンピックには、「世界陸上に出た選手としてのプライドを持って戦っていく」と自信をみなぎらせる。
デフリンピックでは17年トルコ大会で銀メダル。前回22年ブラジル大会はコロナ禍のため日本選手団が大会途中で棄権し、湯上自身は競技に参加できなかった。今回目指すのは、記録更新と悲願の金メダル。「サインエール(手話言語などをベースに開発された応援スタイル)を見て、応援してくださるみんなの力をパワーに変えたい」と力を込めた。


