2025年度のスポーツ界に輝かしい足跡を残した九州・沖縄ゆかりの4選手に、第71回西日本スポーツ賞が贈られた。それぞれの競技で手にした栄冠をたたえたい。
西日本スポーツ賞は1955年の西日本スポーツ創刊を記念し、翌56年に始まった。
今回から将来が有望な高校生以下の個人、団体を対象とする「OTTO(おっと)!未来アスリート賞」を新設した。名称はデジタル版の「西スポWEB OTTO!」に由来する。
最初の受賞者となったのは陸上の今村好花(このか)選手(15)=福岡・太宰府東中3年=と、スケートボードの松本雪聖(いぶき)選手(13)=熊本・竜北中2年=の2人だ。贈呈式で初々しい笑顔を見せた。
今村選手は昨年8月の全国中学校大会女子100メートル障害で中学記録を更新し、連覇を達成した。JOCジュニアオリンピックカップU-16(16歳未満)大会でもこの種目を制した。
精神力が強く、連覇が懸かったレースでも「プレッシャーを楽しむことができた」と振り返る。「みんなに憧れられる選手になりたい」と日本を代表する選手を目指す。
松本選手は昨年11月に開催された「ワールドスケートボードストリート2025北九州」の女子で高難度の大技を決め、初めて世界の頂点に立った。28年のロサンゼルス五輪出場を視野に入れる。
五輪や世界選手権などスケートボードの国際大会では、日本勢が表彰台を独占することもある。成長著しい松本選手は世界の強豪に肩を並べる存在で、次世代の顔になる日も近いだろう。
2人の中学生の活躍は、競技を超えて同世代の目標になる。仲間やライバルと競い合い、九州から世界へ羽ばたくことを期待する。
プロフェッショナル部門ではプロ野球、福岡ソフトバンクホークスの牧原大成内野手(33)=福岡県久留米市出身=が受賞した。
プロ15年目で初タイトルとなった首位打者は、育成ドラフト入団選手で初の快挙だ。優れた守備を表彰するゴールデングラブ賞(二塁手)にも選ばれ、5年ぶりの日本シリーズ制覇に華を添えた。練習量にも定評があり、若手の手本になる選手だ。
アマチュア部門は、陸上の世界選手権東京大会の男子35キロ競歩で銅メダルを獲得した自衛隊の勝木隼人選手(35)=福岡県大野城市出身=が受賞した。大会では先頭グループから一時後退しながらも、持ち前の粘りを発揮した。
得意種目の50キロは21年の東京五輪を最後に主要国際大会から外れた。「それでも競技の面白さを見せたい」と地道にスピードを強化し、短くなった距離に対応した。
競技への情熱を絶やさず、諦めずに挑戦を続ければ可能性の扉が開く。たゆまぬ努力を結実させ、たくさんの人に喜びをもたらしてくれた受賞者に感謝したい。
【社説】西日本スポーツ賞 未来を照らす10代の活躍
引用元:西日本新聞


