新春の箱根路で初優勝を狙う国学院大 エース格・野中恒亨の飛躍の秘訣は〝靴との対話〟

新春の箱根路で初優勝を狙う国学院大 エース格・野中恒亨の飛躍の秘訣は〝靴との対話〟

【若手記者コラム】来年1月2日、3日に行われる箱根駅伝で初優勝を狙うのが国学院大だ。前回大会はエースで主将・平林清澄(ロジスティード)を擁しながら総合3位。涙をのんだ箱根路でリベンジを誓い、初の総合優勝を掲げている。今季は10月の出雲駅伝では2年連続3度目の優勝を達成。だが連覇を狙った11月の全日本大学駅伝では4位に沈み、表彰台を逃した。

初の箱根路制覇を狙う上でキーマンとなるのは〝エース格〟の野中恒亨(3年)だ。前回の箱根は1区に出走して区間6位。今季は出雲駅伝で3区区間2位、全日本大学駅伝では3区区間賞の力走を見せている。さらに11月22日に行われた1万メートルの競技会、「八王子ロングディスタンス」では27分36秒64の自己ベストを記録。平林が国学院大3年時に出した自校記録(27分55秒15)を塗り替えた。

今季記録を出し続ける要因の一つに道具へのこだわりがある。「靴と会話をする」と独特の表現をする3年生。ジョグや強度の高いメニューに応じて愛用するアディダス社のシューズを履き替えているという。

靴に足を入れた段階で地面との接地を己の感覚で探り、より高い練習強度を追い求めているという。前田監督は「靴に応じて走り方を変えている。陸上IQがめちゃくちゃ高い。シューズにあった腰の高さや接地、自分がどこで一番パフォーマンスを出せるかを常に考えて走っている」と太鼓判を押す。

プロ野球選手はバットの長さや重さ、素材、グリップ部分の太さなど細部にまでこだわり、鍛錬を積み重ねる。一流と呼ばれるアスリートにはそれぞれ道具へのこだわりがあるように、野中にも自分にしかわからない感覚を頼りに、日々相棒と〝対話〟をしながら進化し続けている。

歴代の先輩が届かなかった箱根駅伝の頂点へ。勝負の箱根まで残り約2カ月を切った。「個人的には区間賞、区間新を狙っていきたい。任された区間でしっかりと役割を果たして」と野中。涙で終わった前回大会の雪辱を誓い、赤紫のたすきが新春の箱根路を盛り上げていく。(児嶋基)