第57回全日本大学駅伝対校選手権大会が11月2日に開催され、愛知・熱田神宮をスタートし、三重・伊勢神宮にフィニッシュする全8区間106.8kmで行われました。序盤から目まぐるしく先頭が入れ替わるなか、安定した強さを発揮し、大会最多17回目の優勝を成し遂げたのが駒澤大学でした。
学生駅伝三冠(出雲駅伝、全日本大学駅伝、箱根駅伝)をチーム目標に掲げた今季、大学駅伝開幕戦の出雲で、駒澤大学は5位。
「出雲駅伝で満足できる結果ではなく、三冠が潰えた状況ではありましたが、主将の山川(拓馬、4年)以下、選手たちは決して諦めることなく、『全日本、箱根とまだ二冠できます』と言ってくれました。出雲で負けたことで、チームの絆がかなり深まって、全日本大学駅伝を迎えることができました」
藤田敦史監督は大会を迎えたチーム状況をこう振り返ります。
レースは、1区の小山翔也選手(3年)が区間4位と好スタートを切ると、3区帰山侑大選手(4年)でトップに立ちます。4区では4位に後退しましたが、藤田監督が自信を持って配したのが5区の伊藤蒼唯選手(4年)でした。
「例年ですと、私たちのチームは、5区、6区には7番目、8番目の選手を使うことが多かったんですけど、昨年の大会で國學院大學が5区、6区で一気に上がったこともあって、今回はエース格の伊藤蒼唯をあえて5区に配置して、そこをストロングポイントにしました」
伊藤選手は指揮官の起用に見事に応えます。区間新記録を打ち立てて、3人を抜いて再びトップを奪ったばかりか、2位に52秒もの大差を付けて次走者にタスキをつなぎました。
「今回"つなぎの5区"ではなくて、"攻めの5区"ということで走らせていただいて、その役割はしっかり果たせたと思っています。また、これまで区間賞にあと一歩届かなかったのですが、今回しっかり区間賞が獲れたのと区間新というおまけつきで、自分にとっても価値あるものになりました」
伊藤選手は、自身の快走をこのように振り返っていました。
5区に伊藤選手を回すことができたのは、エースの佐藤圭汰選手(4年)の復活があったからでしょう。恥骨のケガに苦しんだ佐藤選手はエース級が集った7区に登場。「最低でも49分台を出して区間賞争いをすることを掲げていたのですが、そのタイムに程遠く、青学大の黒田(朝日)選手にもあれだけの差(55秒)を付けられてしまい、不甲斐なく、非常に悔しい気持ちでいっぱいです。練習不足を痛感し、甘くない駅伝だなと感じました」と佐藤選手自身は悔しさを口にしていましたが、復帰戦にして区間3位で走り切りました。
そして、アンカーの山川選手も危なげない走りで、先頭をひた走り、総合タイム5時間6分53秒で優勝のフィニッシュテープを切りました。
「出雲駅伝が悔しい結果になってしまい、リベンジとして"絶対勝てる"と思って挑み、勝つことができたのは一つ安心できたところはあります。ですが、走った選手は"うれしさ"もありながらも"悔しさ"も口にしていました。それは箱根駅伝にすごくつながると感じています」
主将の山川選手がこう話したように、2年ぶりの優勝にも選手たちは満足することなく、気を引き締め直していました。
「今日はまず優勝をみんなで喜んで、次の一歩を踏み出したい。ここにいる選手だけじゃなくて、寮に残っている選手にも力のある選手がおりますので、次の箱根はチーム駒澤で総合力で勝ちに行きたいと思っています」
藤田監督も決意新たに2カ月後に迫る箱根駅伝を見据えていました。
「5区をストロングポイントに」戦略がはまり駒澤大学が2年ぶりに全日本大学駅伝を制す
引用元:日テレNEWS NNN


