学生3大駅伝第2戦の全日本大学駅伝(2日、名古屋市~三重・伊勢市=8区間106・8キロ)で3位だった青学大が熱戦から一夜明けた3日、東京・町田市の選手寮でチームミーティングを行った。全日本大学駅伝の反省と分析を行い、その上で、第102回箱根駅伝(来年1月2、3日、東京~箱根間往復=10区間217・1キロ)で3連覇に向けてチームは改めて結束した。
伊勢路の戦いを3位で終えてから約20時間後。この日、午前9時から始まった青学大駅伝チームのミーティングは、リアルであり、ガチンコだった。テレビのバラエティー番組などで見せる姿とは真逆。「昨日の反省と未来に向けて話し合いましょう」と原晋監督(58)の一言からミーティングが始まった。
指揮官は全日本大学駅伝の全体の評価をした上で全7区間を分析。エース区間の7区で区間新記録をマークしたエースで主将の黒田朝日(4年)ら出場した7選手は伊勢路の感想、箱根駅伝に向けた抱負などをチームメートの前で語った。
各選手の言葉と原監督の所感は、主に以下の通り。
1区・椙山一颯(いぶき、1年)=区間12位、先頭と8秒差=「2区の荒巻さんに、先頭集団につかない、という判断を選ばせてしまったのは自分の責任です。自信を持って臨むことはできましたが、その割には100%の力を発揮できませんでした。箱根駅伝に向けて、今日から、また、頑張ります」
原監督「1年生らしく元気いっぱいに走った。ただ(先頭に出る)すべての選手に反応してしまい、最後に脚が残っていなかった。1区は区間順位ではなく、ライバル校とのタイム差が重要なので、先頭と8秒差は合格点。1年生ながらよく走った」
2区・荒巻朋熈(4年)=区間10位、通過順位10位=「悔しさが残るレースになりました。たられば、になりますが、もっと、前半から突っ込めばよかった。もっと強くなって自信を持って走れるようになりたい。箱根駅伝では(黒田)朝日ひとりに頼らず、チームみんなで勝てるように頑張りましょう」
原監督「1年以上、駅伝を経験していなかったことで自信のなさが出ていまった。先頭と8秒差なら、突っ込んで先頭集団についてもよかった。ただ、最低限の走りはできていた」
3区・宇田川瞬矢(4年)=区間7位、通過順位7位=「いいペースで走れていると思っていましたが、先頭とは話されてしまいました。最後の箱根駅伝は何が何でも走りたい。やることをすべてやって、必ず勝てるように頑張りましょう」
4区・塩出翔太(4年)=区間7位、通過順位7位=「ゲームチェンジャーの役割が全くできませんでした。箱根駅伝では相性がいいので(8区で2年連続区間賞)挽回します」
原監督「1区では8秒だった先頭との差が3、4区で1分以上に開いてしまった。チーム全体で考えなければならない」
5区・佐藤有一(4年)=区間4位、通過順位7位=「区間4位ですが、区間賞(駒大・伊藤蒼唯)とは1分半以上も負けてしまいました。悔しかったです。3大駅伝に初出場して力不足を感じました。箱根駅伝では悔いが残らないようにやっていきます」
原監督「区間賞と区間2位が1分半くらい(1分25秒)も違う。そんな区間は他にはありません。駒大は5区にエース級を配置できた。選手層が厚いということ。5区だけではなく、トータルで考えなければならない」
6区・飯田翔大(2年)=区間賞、通過順位5位=「それなりにいい走りはできましたが、前半は守りに入り過ぎてしまったことは課題です。このままでは箱根駅伝3連覇に貢献することは難しいと思います。もっと力をつけて、他校のエースと戦えるようになります」
原監督「出雲駅伝(3区10位)のリベンジは果たしてくれた。後半、ペースを上げて、駅伝走りができていた」
7区・黒田朝日(4年)=区間新・区間賞、通過順位2位=「出雲駅伝(6区)でも区間賞を獲得できましたが、後半は伸びませんでした。今回は後半もペースを上げられた。個人的には、うれしい区間新記録になりました。ただ、チームが勝てなければ全く満足できません。最後の箱根駅伝は勝って終わりたい。チームを底上げして、個人でもチームでも1番の走りができるように頑張りましょう」
原監督「エースがエースの走りをしてくれた」
8区・小河原陽琉(2年)=区間7位、ゴール順位3位=「順位を落としてしまいました。突っ込んで入ったつもりですが、中大の溜池(一太)さんに抜かれてしまいました。『溜池さんは格上』という気持ちがあった。他校のエースだから負けていい、ということはありません。勝たなければならない。箱根駅伝では他校のエースと戦います」
原監督「1区はタイム差が仕事だが、アンカーは順位をとることが仕事。一時は国学院大に抜かれて4位になった。4位のままゴースしたら、チームとして、どっちらけになるけど、3位は守った。明日につながる」
原晋監督(58)は全日本大学駅伝では「朝日にかける大作戦」を発令。「エースの黒田朝日にタスキを渡すまでに、どれだけ踏ん張れるか、が鍵になります。もちろん、黒田朝日ひとりに責任を負わせるわけではなく、全員の走りが大事。それに今大会は朝日新聞社さん、テレビ朝日さんなどが主催です。テレビ朝日で生中継されます。大会そのものを盛り上げたい。名付けて『朝日にかける大作戦』です!」と原監督はレース前日には満面の笑みでリップサービスを連発していたが、レース翌日は、一切、おふさげも笑顔もなし。「黒田朝日は、やはりすごい。チームをトータルで見れば『朝日にかける大作戦』は60点でしょう。及第点です」と総括した。
学生3大駅伝開幕戦の出雲駅伝(10月13日、島根・出雲市=6区間45・1キロ)は7位。学生3大駅伝では13年箱根駅伝の8位以来、12年ぶりに低い順位に終わったが、伊勢路では3位まで巻き返した。
「昨季も全日本大学駅伝3位から箱根駅伝で優勝した。今季も出雲の7位から全に日本の3位は評価できます。ホップ、ステップ、ジャンプです」と原監督は真剣な表情のまま話した。
自由時間や食事の際、青学大の選手寮は、明るい雰囲気だが、いざ、ミーティングが始まると、雰囲気が一変し、空気がピリッと引き締まる。そこに、箱根路の王者、青学大の強さが表れていた。
全日本大学駅伝3位の青学大が箱根駅伝3連覇に向けて真剣ミーティング 黒田朝日「勝って終わりたい」
引用元:スポーツ報知


