日本オリンピック委員会(JOC)と⽇本パラリンピック委員会(JPC)は30日、「アスリート等に関する誹謗中傷対策事業に関する報告書」を公表した。
25年世界陸上、26年ミラノ・コルティナ五輪、パラリンピックなど1年間の大型スポーツイベントでのSNS上の誹謗(ひぼう)中傷をAIを用いてモニタリング。世界陸上では検知した4919件の投稿のうち、人的調査で誹謗中傷の疑いのある投稿は514件だった。287件に削除申請を行い、98件の投稿が削除された。ミラノ五輪ではAIと目視で確認した投稿が35万5975件。1913件に削除申請を行い、578件が削除された。パラリンピックは2032件の投稿を確認したが、削除申請は0件だったという。ミラノ五輪で最も多かった誹謗中傷は侮辱型で1332件だった。
JOCの谷本歩実理事は1年間の調査を通して「誹謗中傷の傾向として大きく4つの点が見えてきた」と分析した。1つ目は注目度の高まりと関係で「大会や選手への注目度が高まると、称賛の声が集まる一方で批判的なコメントも一定数増加する」。2つ目は報道やニュースとの関係。「テレビ中継や競技直後の速報に誹謗中傷が増えやすい」と話した。
3つ目は選手の発言・発進の影響度の大きさ。「選手自身の発言や発進の影響、選手のコメントやSNS投稿を拡散されることで本人の意図と異なる形で受け止められ、投稿が集中する」。4つ目は競技特性との関係性。「主観的な評価が存在する競技や、観戦人口の多い人気競技。パラスポーツに関する理解不足や競技ごとの特性が誹謗中傷の発生の一つに影響する」と調査結果を報告した。
今年は9月に愛知・アジア名古屋大会を控える。「世界陸上を参考にしながら、国内で行われる大会の対策を行いたい。選手がベストパフォーマンスを発揮できるように、安心した体制を整えることがミラノ・コルティナ五輪から見えてきた。しっかりとサポート体制を整えていきたい」と更なる誹謗中傷対策を講じていきたいと話した。
JOCが誹謗中傷対策事業に関する報告書を公表 ミラノ五輪では1913件のSNS投稿に削除申請 4つの傾向も分析
引用元:スポーツ報知

