酒井監督「新しい東洋大を」 箱根駅伝、シード権喪失から復権へ

引用元:時事通信
酒井監督「新しい東洋大を」 箱根駅伝、シード権喪失から復権へ

 正月恒例の箱根駅伝で総合優勝4度を誇る東洋大は、今年1月の大会で総合14位に終わり、2006年から続いていたシード権獲得(10位以内)の連続記録が20年で途切れた。

 21年ぶりに予選会から目指す箱根路。酒井俊幸監督(50)が埼玉県川越市内で時事通信のインタビューに応じ、「新しい東洋大をつくり出すチャンス」と復権への決意を語った。

 往路で15位と出遅れて巻き返せず、10位の日大とは2分31秒差で涙をのんだ。「選手層の薄さを感じた。普段の取り組みのスタンダードが下がり、今まで踏みとどまれた場面で踏ん張れなかったのは、偶然じゃなくて必然」と振り返る。

 部員が生活する寮の壁に、今年の箱根駅伝で使用したたすきと公式記録を額に入れて掲示した。悔しさを忘れず、再起への原動力にしている。

 新チームが掲げたスローガンは「原点回帰」と「シンカ」。「進化」「真価」「深化」などさまざまな意味を込めた。スクールカラーの鉄紺のユニホームを着る誇りや伝統を見詰め直し、挑戦を続けて成長を目指す。

 重視するのは「礼を正し、場を清め、時を守る」「凡事(ぼんじ)徹底」「怯(ひる)まず前へ」の三つの理念だ。生活面から省みて再構築した。「強い選手ほど当たり前の基準が高い。練習、ケア、フィジカル、栄養の4本柱のレベルを上げないといけない」と強調する。

 その成果は徐々に表れ、5月の全日本大学駅伝の関東地区選考会を5位で通過し、2年ぶりに本戦切符をつかんだ。夏場は合宿の日数を増やして強化を図り、10月には09年の監督就任後、初となる箱根駅伝予選会に挑む。「最低限は出場権獲得だが、目標はトップ通過。『本番力』が問われる」。逆境を飛躍の契機へ。「強い鉄紺」をよみがえらせる覚悟をにじませた。