9月に開催されるアジア大会の陸上日本代表選考を兼ねた「第110回日本選手権」が6月12~14日、アジア大会と同じ会場のパロマ瑞穂スタジアムで開催される。
女子棒高跳びでは、2025年に4メートル31の日本学生記録をマークして初優勝を果たした日本体育大学4年の小林美月(21)が、2連覇に挑む。
大学ラストイヤーは腰の痛みの影響でシーズンインが遅れた。「助走で足が流れず、空中でポールと一直線になるぐらいの姿勢をつくれるようにしたい」と練習に励む。
1年前の春先も思うような跳躍ができないでいた。
25年3月の競技会で跳躍した際、着地用のマットではなく、ポールを差し込むボックスに落下。背中側の左の肋骨(ろっこつ)を折った。
その後は、サポーターをつければ「8割ぐらいで走れる」状態だった。6歩などの短い助走で基礎的な動きを繰り返したり、走る時に内股になる癖をミニハードルで修正したりすることに時間を費やした。
ポールを持って跳躍を再開できたのは約1カ月後だった。5月の関東学生対校選手権(関東インカレ)で4メートル02を跳んで3連覇。翌6月の日本学生対校選手権(日本インカレ)はさらに上を行く4メートル10を記録したが、「あまり思うようにいかず、苦しい時期も続いていた」と振り返る。
日本選手権に向けては、諸田実咲(現アットホーム)が持つ当時の日本学生記録、4メートル30超えをめざして調整した。
本番では日本インカレで扱えなかった硬いポールを使いこなし、最後のチャンスで4メートル31を成功させた。
「31を跳ばなきゃという思いが強かったので、『うれしい』よりも『ホッとした』気持ちの方が大きかったです」と小林。
日本一の座をつかんだ直後には「これからは世界でも戦えるように、さらにレベルアップしていきたい」と語っていた。
あれから1年弱。
今大会は、両手首のけがの影響で前回大会に出場しなかった諸田がエントリーしている。諸田は今年5月に自身の日本記録を更新する4メートル50を成功させ、アジア大会の派遣設定記録をクリアした。
連覇を狙う小林にとって、最大のライバルになることは間違いない。
小林は「自分を信じて頑張りたい」。今できることに徹し、日本選手権へと向かう。(井上翔太)
陸上日本選手権初Vから1年 「自分を信じて」、小林美月は高く跳ぶ
引用元:朝日新聞

