男子3000mで3人が日本新「ちょっと興奮して前に出ちゃいました」城西大・柴田侑の積極性が光る【陸上・セイコーGGP】

引用元:日テレNEWS NNN
男子3000mで3人が日本新「ちょっと興奮して前に出ちゃいました」城西大・柴田侑の積極性が光る【陸上・セイコーGGP】

世界陸連(WA)のコンチネンタルツアーで最もランクが高いゴールドに格付けされているセイコーゴールデングランプリが5月17日に東京・MUFGスタジアム(国立競技場)で開催。東京2025世界陸上で2冠(男子200mと4×100mリレー)のノア・ライルズ(アメリカ)ら世界のトップアスリートも出場し大会を盛り上げました。

男子3000mでは森凪也選手(Honda/中央大学OB)が、7分38秒98の日本新記録を樹立しました。従来の記録は2014年に大迫傑選手(現・LI-NING/早稲田大学OB)がマークした7分40秒09で、12年ぶりに更新しました。森選手にとってこの大会は相性が良く、一昨年(5000m5位)、昨年(3000m4位)と2年連続で自己ベストをマークしていました。そして今回、「日本記録をここで更新したいなってずっと考えていました」と言うように、狙い通りに日本記録を打ち立てました。また、2位の井川龍人選手(旭化成/早稲田大学OB)が7分39秒36、3位の柴田侑選手(城西大学4年)が7分39秒51と、上位3人が従来の日本記録を上回りました。

このハイレベルなレースで、積極性が光ったのが唯一の大学生ランナー(ペースメーカーを除く)だった柴田選手でした。レースは、東京国際大学のリチャード・エティーリ選手がペースメーカーを務め、1000m通過が2分33秒、2000m通過が5分7秒とハイペースで展開。柴田選手は、井川選手と共に、エティーリ選手のすぐ後ろに位置取ってレースを進めました。

柴田選手がレースを動かしたのは2000mの手前。「余裕があったのと、ちょっと興奮して前に出ちゃいました」と振り返るように、ここで先頭に立ちました。

「(櫛部静二)監督からは『絶対に出るな』と言われていたんですけど、勝負を急いでしまいました」

レース後にこう反省の弁を口にしましたが、井川選手や塩尻和也選手(富士通/順天堂大学OB)に抜かされそうになっても、臆することなく先頭を譲ろうとはしませんでした。残り150mを切って、ラストスパートを得意とする森選手と井川選手に抜かれはしましたが、柴田選手も最後まで足掻き、3位ながら従来の日本記録を上回ってフィニッシュラインに駆け込みました。しかしながら、快挙を成し遂げても、「今日はちょっと失敗です。もうちょっと勝負に徹する走りがしたいと思いました」と言うように、レース直後は悔しさを露わにしていました。

柴田選手は、今年の箱根駅伝では1区を任され、区間6位と好走しました。そして、新シーズンを迎えると、トラックで絶好調。4月12日のNITTAIDAI Challenge Gamesでは5000mで13分22秒46、5月4日の全日本大学駅伝関東地区選考会では1万mで28分05秒07、そして、今回は3000mで7分39秒51と、それぞれの種目で自己ベストを打ち立て、快走を連発しています。

柴田選手に好調の要因を聞くと、こんな回答でした。

「冬に積み上げてきたものをちゃんと生かして、今、練習がしっかりできています。調子が良いっていうよりは、着々と力が付いてきたっていう印象です」

大学4年目に快進撃を続け、一気に学生トップランナーへと成長を遂げた柴田選手。この後は、5月24日の関東学生陸上競技対校選手権(関東インカレ)を経て、6月の日本選手権は5000mで頂点を見据えています。