セイコーゴールデングランプリ陸上2026東京(日本陸連主催、など共催)は17日、MUFGスタジアム(国立競技場)で男女16種目があった。男子100メートルは、25年の世界選手権東京大会男子200メートル金メダルのノア・ライルズ(米国)が、9秒95(追い風0.6メートル)で優勝を果たした。(記録は1位と日本勢最高)
■「とにかく楽しんで」
ただ走るだけでは満足できない――。男子100メートルでパリオリンピック(五輪)王者のノア・ライルズはいつも、こう考えている。「自分を見て、何も言わずに帰られるのは嫌なんだ。全員に楽しんで欲しい」
予選と決勝の選手紹介では、漫画「ワンピース」のものまねを2パターン披露した。「待機場所でワンピースの歌が流れて、これをやるしかないって思ったんだ」
スターティングブロックに着く前には、両足で隣の選手の頭を越えるほどの大ジャンプ。日本陸連の関係者は「あれをスタート前にすると、走りの質が下がるというエビデンスがある」。それもライルズには関係ない。代名詞のこのジャンプだけで「うおー」と過去最多2万4713人の観客を沸かせる。それがエンターテイナーだ。
やり直しが続き、3度目の号砲でスタート。リアクションタイムは0秒177の最下位。それでも、中盤で全選手を置き去りにした。ただ1人、10秒を切る9秒95。4着の桐生祥秀は「自分も落ち着いていたけど、ぐーっと前に出られた。あれが世界との差」とうなった。
2025年秋の世界選手権東京大会で、世界記録保持者のウサイン・ボルトに並ぶ200メートル4連覇を果たした。結果とエンタメを両立し続ける彼だからこそ、大好きな日本の子どもたちへ伝えられるメッセージがある。
「とにかく楽しんで欲しい。トップになったとき、『それでも自分は続けたい』と思う何かをね」(加藤秀彬)
国立を沸かせたライルズのエンタメ性 隣走った桐生は「あれが世界」
引用元:朝日新聞


