“初マラソン最速”安藤友香 低迷から復活の2位「諦めずに走って良かった」

“初マラソン最速”安藤友香 低迷から復活の2位「諦めずに走って良かった」

 「名古屋ウィメンズマラソン」(8日、ナゴヤドーム発着)

 東京五輪代表の女子1枠がかかるMGCファイナルを兼ねて行われ、一山麻緒(22)が条件タイムを破る2時間20分29秒で優勝し、東京五輪女子マラソン代表の3人目に入った。初マラソン日本歴代最高タイムを持つ安藤友香(25)=ともにワコール=は2時間22分41秒で2位だった。

【写真】優勝した一山麻緒(左)と抱き合う安藤友香

 すがすがしい笑顔の安藤が、一山に次いで2番目にゴールを駆け抜けた。「正直、ここまで走れると思っていなかった。諦めずに走れて良かった」。42・195キロ、心が折れそうな場面も何度もあったと言うが「自分がこの試合で掲げていたのは自分自身に勝負すること」と安藤。前だけを見て、懸命に足を動かした。

 17年大会に初マラソンながら2時間21分36秒、日本歴代4位(当時)の好タイムをマーク。しかしその後は「過去の自分にこだわって、そこが全てになってしまった。自分の弱さに負けたレースが多かった」。結果を残せずにいた。

 思い描く走りを体現できずに悩む中、苦しい胸の内を同門の先輩・福士加代子(37)に相談すると「そんなの誰だってあるよ」「考えるからだよ!全部捨てる!」とさらりと言われた。もちろん、福士がさまざまなことを考え、向き合う姿は間近で見て感じていた。だからこそ「自分だけじゃないんだ」と背中を押された。

 この日もスタート時には「不安も緊張もあった」が、雑念は全て捨てた。「今日のレースは1キロ1キロが勝負。いかに落ち着いて冷静に走るか。過去、昨日までのことは全部一切捨てて、自分が今、目の前で勝負していることだけに集中して出し切ることを考えて走っていました」。レース序盤で給水に失敗しても動じず、淡々と走り続けた。今の安藤友香で戦い、今のベストを尽くせた。

 「完璧とは言わないけど、成果のある、きっかけをつかめるレースにできた」。指導するワコール永山忠幸監督も「ものすごく高い潜在能力がある。これから今日の一山選手以上のタイムになるように押し上げていきたい」と期待感を口にした。

 「この結果を真摯(しんし)に受け止めて、一山を追いかけて頑張りたい。悔しさと出し切ったは…半々ですね」と安藤。ここからまた、新たな安藤で、新たな勝負が始まる。

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