乾友紀子「バージョンアップさせている自信ある」空手を取り入れた振り付けに挑戦…リレーコラム

引用元:スポーツ報知
乾友紀子「バージョンアップさせている自信ある」空手を取り入れた振り付けに挑戦…リレーコラム

 五輪本番に向け、ついに半年を切りました。プログラムもいよいよ仕上げに入っていきますが、チームのテクニカルルーティン(TR)も一新して臨みます。題して「空手2020」。空手の突きや蹴りの動きを取り入れた振り付けにチャレンジしています。

 空手をテーマにした振り付けは、20年前のシドニー五輪でも披露されました。今回、TRのテーマを新しくするに当たり、私にも「もしかしたら…」と少し予感がありました。シドニー五輪は、今まで見てきた中でもとりわけ印象深く、好きな演目でした。冒頭の空手の動きを取り入れた、気迫のこもった陸上動作が文句なくカッコよく、一気に引き込まれたのを覚えています。

 練習では、空手の先生に教えてもらうこともあります。それぞれに、あつらえてもらった空手着を着て稽古をするのです。いい動きができたときにはビシッと衣(きぬ)ずれの音が響いてとても心地よく感じます。2人1組で向かい合い、実戦をイメージしながらする形の練習も、また楽しいものです。実際の空手の試合も観戦し、迫力ある演武に驚き、感動しました。五感を使って得たイメージを、プールでの演技に落とし込んでいきます。シドニーも本当に素晴らしいプログラムでしたが、陸上でも水中でも振り付けの難易度をさらに高め、バージョンアップさせている自信があります。

 その国ならではの文化を演目に取り入れるのは、自然なことと感じています。例えば私たちが今からフラメンコをやったとしても、やはりどこかしっくりこないでしょう。それならば日本ならではの演目をやった方が似合うのではないかと思っています。

 昨年の世界選手権が終わってから、休みなく練習を積んできました。多くの時間を過ごしたことで今では互いに遠慮もなくなり、それぞれの役割を見つけ、意見も言い合えるようになってきています。これならいける、という手応えを、キャプテンとしても日々強く感じているところです。

 ◆乾 友紀子(いぬい・ゆきこ)1990年12月4日、滋賀県生まれ。29歳。12年ロンドン五輪はデュエット、チームとも5位。16年リオ五輪ではともに銅メダル。09年から5大会連続で世界選手権代表。今年はソロで初めてとなる銅メダルをTR、FRで獲得した。滋賀・近江兄弟社高―立命大出。井村アーティスティックスイミングクラブ所属。芦屋大学職員。170センチ、53キロ。 報知新聞社

フォローする