厚底禁止でどうなる五輪マラソン代表 未定「3人目」関係者やきもき

厚底禁止でどうなる五輪マラソン代表 未定「3人目」関係者やきもき

 陸上の長距離界を席巻する米スポーツ用品大手ナイキの「厚底シューズ」を世界陸連が新規則で禁じると英メディアが報じたことで、日本の選手や関係者にも波紋が広がっている。

【図】マラソン五輪代表、残り1枠はこうして決める

 禁止について世界陸連が公式に見解を出していない中、日本は東京五輪のマラソン代表選考が最終局面を迎える。男女とも2人が決定し、残りは1枠。女子は1月26日に大阪国際女子、男子は3月1日に東京と、好タイムが期待できる高速レースを控える。

 特に男子は「厚底」靴を使用できるか否かで、日本陸上競技連盟が定める東京五輪の派遣設定記録2時間5分49秒突破の可能性が大きく変わる。3月中に世界陸連の理事会で何らかの結論が出る可能性が報じられているが、現段階では先行きが不透明な状況で調整を余儀なくされている選手たちへの影響は大きい。

 東京マラソンで代表入りを狙う有力候補の一人、井上大仁(MHPS)を指導する黒木純監督は「なるようにしかならない。指導者の立場では何を履いても記録を出せるように準備するだけ」と話す。井上は昨年9月のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)の後から「厚底」を使用。元日の全日本実業団対抗駅伝では歴代各チームのエースが集結してきた最長区間4区で区間記録を更新した。

 派遣設定記録は大迫傑(ナイキ)が「厚底」を履いて2018年10月にマークした日本記録を1秒上回る。黒木監督は「公平性を保ってもらいたいという思いはある」と推移を見守っている。

 19日に都道府県対抗駅伝に出場した前日本記録保持者の設楽悠太(ホンダ)は「厚底」規制について「ノーコメント」と慎重な姿勢を示した。

 東京、大阪国際女子はともにMGCのファイナルチャレンジ対象となる3レースの2戦目。ファイナルチャレンジで設定記録を突破した最速選手が代表に選ばれ、突破者がいない場合は9月のMGC3位の選手が代表になる。

 MGC3位の大迫はツイッターで「どっちでも良いからさっさと決めてくれーい」と「厚底」騒動についてつづる。ファイナルチャレンジ第3戦、男子のびわ湖毎日、女子の名古屋ウィメンズは、ともに3月8日。仮に3月8日までに禁止が決まってしまうと日本陸連が長い時間を費やしてひねり出したマラソン五輪代表選考、MGCの公平性が大きく揺らいでしまう。 (向吉三郎、伊藤瀬里加) 西日本スポーツ

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