“初代王者”筑波大、26年ぶりに箱根駅伝出場 「新たな歴史を」  

引用元:産経新聞
“初代王者”筑波大、26年ぶりに箱根駅伝出場 「新たな歴史を」  

 来年1月2、3の両日に行われる第96回箱根駅伝に古豪が26年ぶりに出場する。1920年の第1回大会で優勝した東京高等師範学校を前身とする筑波大だ。過去60回の出場を誇りながら、近年は予選会で涙をのんできた。さまざまな山を乗り越え、晴れ舞台にたどり着いた。

 2015年にOBの弘山勉監督が就任し、チームは着実に力をつけてきた。16年は24位だった箱根駅伝予選会の順位は、17年19位、18年17位と上向き、今年は6位に。10位以内に与えられる本選の出場権を獲得した。

 成長の背景にあるのは弘山監督が実施した、インターネットで寄付を募るクラウドファンディング(CF)だ。

 強化資金が乏しく、競技環境に恵まれているとはいえなかった筑波大だが、弘山監督が箱根駅伝出場を掲げて16年からCFによる資金調達を始めると、多くの人が支援に名乗りを上げた。今回の予選会までに1300万円以上が集まり、合宿費やトレーナー費、寮整備費などに充ててきた。

 弘山監督は「競技力はお金ではないが、お金がないと整えられない環境は間違いなくある。(CFを)有効活用することで競技力を高めてきた」と力を込める。

 今年夏には、痛みを伴いながらも結束力が高まる出来事があった。6月、3年ぶりに全日本大学駅伝予選会への出場を逃した。弘山監督は「本気でやらないんだったら俺が指導する必要はない」と一喝した。

 これをきっかけに選手はミーティングを重ねた。その結果、チームは“二分”することになった。トラックを中心に勝負したい4年生の主将ら数人が長距離パートを離れ、箱根駅伝への思いが強い選手だけが残った。

 「離れる人が出て寂しさもあったが、自分たちで決めたこと。その中で結果を残すしかなかった」と新主将に就任した3年の大土手。チームの目標を一つに定めることで練習の質は向上したという。

 念願の本選出場を果たし、本選での目標はシード権を獲得できる10位以内。エース格の4年、金丸は「筑波大の新たな歴史を作ることを胸に刻んで走りたい」と意気込む。

 今年のNHK大河ドラマ「いだてん」は、箱根駅伝創設者で東京高師出身の金栗四三氏が主人公。その後輩たちが100年の時を経て、箱根路を駆けるのも何かの縁だ。再び常連校になるべく新たな挑戦が始まる。(浜田慎太郎)

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