<キャンパる>「借りを返したい」 箱根駅伝注目校・中央学院大の近田選手

引用元:毎日新聞
<キャンパる>「借りを返したい」 箱根駅伝注目校・中央学院大の近田選手

 1月2、3日に行われる東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)。学生が作る毎日新聞「キャンパる」紙面では毎年、注目校を1校選び、深掘り取材してきた。今大会では、10月の予選会をトップ通過した中央学院大学に注目。主要メンバー4人の大会にかける熱い思いに迫った。1人目は、主将の近田陽路(こんだ・ひろ)選手(4年)だ。【日本女子大・大牛愛子(キャンパる編集部)】

 ◇悔しさ糧に予選会で日本人1位

 主将としてチームをリードする近田選手は、くしゃっとした明るい笑顔と温かな雰囲気で人をひきつけるタイプだ。10月に行われた箱根駅伝予選会では個人成績7位(日本人選手では1位)の好タイムをたたき出し、チームのエースとして期待がかかっている。

 愛知県豊橋市出身。小学1年生の時マラソンで1位になったのをきっかけに陸上を始めた。箱根駅伝は2年生時に9区、3年生時に最終10区とこれまでに2度走っているが、1度目は脱水症状に陥りたすきをつなげられなかった。2度目は区間順位11位、総合順位は14位で、チームが目標としていたシード権獲得を果たせなかった。

 「どちらとも悔しいことが多かったし、今でもあの悔しさが原動力になっている」と振り返りつつ、「やっぱり箱根の借りは箱根でしか返せない。ラストイヤーは悔いが残らないように全力で戦いたい」と人一倍意気込む。

 ◇後半の粘り強さが武器

 3年時から副主将を務め、1学年上の先輩と監督・コーチ陣の推薦を受けて主将になった。自分がどのような主将だと思うか尋ねると「臨機応変に対応でき、柔軟に物事を捉えられる」と自己評価した。「部員が直接監督に意見を伝えるのは難しい部分もある。監督の言葉をうまくほぐしながら部員たちに伝えたり、足に不安がある部員の状況を代わりに監督に伝えたりと、監督・コーチ陣と部員との意思疎通が円滑に行えるよう意識している」という。

 自分の走りの強みとしては「レース中盤以降からの粘り強さ」を挙げる。箱根駅伝予選会では「集団が安定した中でレース中盤の起伏のある道をうまく走れ、ラスト1キロも余裕をもってスパートをかけられた」と振り返る。

 練習中も集団から離れてしまう選手に「離れてからが本番だよ」と声をかけることがあるといい、「きつくなって集団から脱落してしまっても、そこから自分でどう追い付けるか、自分の最低ラインの走りができるか」を大切にしている。

 ◇目標達成にチーム一丸

 レース前は「緊張するタイプ」で、結果に落ち込むこともある。そんなときのリフレッシュ方法は「おいしいものを食べに行ったり誰かに会いに行ったり、予定がなければ部屋でゲームをしたりしている」とはにかんだ。

 チームを漢字1文字で表すと、という質問には、ほぼ間を置かず「努」と答えた近田選手。「他校と比べ、中央学院大には初めから速い選手ばかりが集まるわけではない。チーム全員が本当に努力して、箱根駅伝で戦えるまでに成長している」

 前回大会後すぐの話し合いで、今回の箱根駅伝の目標を総合10位以内と定めた。目標達成に向けてチームの現状は「いけそうでいけないんじゃないか、という感じ。半々くらいなのでは」とまだ少し不安も残っているが、本番までの残りの期間を「主将としてチームメート全員を鼓舞していきたい」という。自身の希望区間は各校のエースが集う“花の2区”で、「区間1桁順位は確実に取りたい」と語った。これまでの悔しさをバネに、シード権獲得に向けて雪辱を誓う。