伊勢路の疲労をものともせず 創価大・山口が世田谷246ハーフで大会新V

引用元:日テレNEWS NNN
伊勢路の疲労をものともせず 創価大・山口が世田谷246ハーフで大会新V

20回目を迎えた世田谷246ハーフマラソンが、11月9日に駒沢オリンピック公園陸上競技場をスタート・フィニッシュとして開催されました。冷たい雨が降るあいにくの天候となりましたが、箱根駅伝を目指す多くの大学生ランナーが出場し、健脚を競いました。

圧巻の走りを見せたのは、創価大学の山口翔輝選手(2年)でした。山口選手は1週間前に行われた全日本大学駅伝で最長区間の8区(19.7㎞)を担い、区間6位で走り、チームのシード権獲得に貢献。しかし、シード権圏内を堅守することを優先したため、自身にとっては「不完全燃焼」の走りになっていました。

「後半はしっかりと上げていくことができたんですけど、前半がリズムを作りきれずに、守りに行く走りになってしまったのが、ちょっと物足りなかったです」

山口選手は全日本の走りをこう振り返ります。それが、今回の世田谷246ハーフマラソンへの出場を決めた理由になりました。「今回のレースは全力で走ることができた」といい、今度は完全燃焼を果たしました。

世田谷246ハーフのコースは5㎞までは下り基調ですが、その分、15㎞過ぎには上り坂が待ち受けます。タフなコースを得意とする山口選手が、仕掛けどころと踏んでいたのがこの上り坂でした。

「今回、上り坂が勝負どころになってくると思っていたので、そこで人数を絞ることができたのは大きかったと思います」

序盤から積極的に先頭でレースを進めていた山口選手は、青学大の佐藤愛斗選手(2年)や平松享祐選手(3年)らを振り切って、ポール・クイラ選手(JR東日本)との一騎打ちに持ち込みます。

競技場に戻ってきた時にはわずかにクイラ選手が先行していましたが、山口選手も粘ります。そして、フィニッシュ直前に逆転。1時間1分46秒の大会新記録を打ち立てて優勝を飾りました。

「ラスト勝負がなかなか勝てないことが多いんですけど、今回、勝つことができて自信になります」こう手応えを口にしていました。今年に入って、山口選手は、2月の香川丸亀国際ハーフマラソンで1時間1分39秒、5月の関東インカレ(2部)で1時間1分51秒、6月の函館マラソンで1時間1分32秒と、1時間1分台の好記録を連発。そして今回も、難コースを攻略し1時間1分46秒で走破しました。「1時間1分台で優勝できたことで、箱根駅伝に向けて大きく弾みになりました。この経験を箱根駅伝でもしっかり発揮して、良い走りがしたいと思っています」と、来年1月に向けて意気込みを口にしていました。

今年1月の第101回箱根駅伝では、山口選手は1年生にして5区・山上りを担い、区間10位で走りました。昨季以上に力を付けた今季は、「どの区間になるかはまだ分かりませんが、5区をリベンジさせていただいてもいいですし、他の区間でも十分に勝負できると思っています。全日本では、(チームは)流れに乗っても勝負を決めきれなかったし、後半に順位を上げることもできなかった。間違いなく決め手になる選手が必要。箱根駅伝では自分がキーマンにならないといけないと思っています」とチームに流れをもたらす役割を自身に課しています。

榎木和貴監督もまた、山口選手への信頼は厚く、大きな期待を寄せています。「昨年の吉田響(現・サンベルクス)や、青学大の黒田朝日君のように、"彼が走ればやっぱり流れが変わる"という存在を山口も目指していると思う。それには、スピード能力も上げなきゃいけないですし、スタミナももっと強化しなきゃいけない。そういう意識が、山口にはある。今回のチャレンジは本当に自信になったんじゃないかなと思います」と、山口選手について話していました。

来年2月には延岡西日本マラソンで初マラソンを予定しています。その前には箱根駅伝がありますが、磨き上げたタフさを武器に活躍を見せてくれそうです。