2日間で179人が聖火つなぐ

 東京五輪の聖火リレーは10、11日に青森県内を巡った。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で公道での走行中止を余儀なくされる区間が相次いだが、2日間で179人が聖火をつなぎ、県内は笑顔に包まれた。両日を振り返る。

トーチキス、感謝つなぐ

<p class="par3" itemprop="articleBody"> 10日は公道での実施が中止となり、代わりに青い海公園(青森市)で約30メートル走って聖火をつなぐ「トーチキス」が行われた。 全身の血管に炎症が起きる「川崎病」を乗り越えた中泊町職員の中村蒼太さん(22)は、感謝の気持ちを込めて火をつないだ。1歳で川崎病を発症、病と向き合いながらも陸上競技を続けた。昨年、ようやく治り、病院通いも終わった。「病気がちでも一生懸命頑張れば目標をかなえられることを伝えたい」と笑顔を見せた。 板柳町のリンゴ農家、寺本充宏さん(50)が走者を務めたのは、農業の楽しさを伝えるため。走り終えると、「先人が築いてきたリンゴ産業を次の代へつなげたい」と語った。 県立青森高校(青森市)のボート部で活躍する尾野彩空(さら)さん(18)は手を振りながら笑顔で走り、「ボートの試合よりは緊張しなかったが、周りの人への感謝の気持ちが湧いてきた」と顔をほころばせた。

公道リレー、拍手で応援

<p class="par8" itemprop="articleBody"> 11日は十和田市から八戸市までの4市町でリレーを実施。沿道には聖火を一目見ようと多くの市民が詰めかけ、感染拡大に気をつけながら拍手で応援していた。 世界文化遺産への登録が見込まれる「北海道・北東北の縄文遺跡群」の一つ、小牧野遺跡(青森市)の保護センター副館長の後藤公司さん(45)は階上町を走った。環状列石をモチーフにしたマグカップを考案するなど、多くの人の興味を引くアイデアを練っている。この日のトーチキスでも片方の足を折り曲げ、「遮光器土偶」をまねてみせた。沿道に手を振りながら大役を果たすと、「コロナ禍だが、前向きなニュースを届けられるように努力していきたい」と誓った。