多田修平 フォーム修正、不振脱出へ 五輪テスト大会100m2位

引用元:毎日新聞
多田修平 フォーム修正、不振脱出へ 五輪テスト大会100m2位

 陸上の東京オリンピックのテスト大会は9日、五輪会場の東京・国立競技場で男子100メートル決勝が行われ、多田修平(24)=住友電工=が無風の条件下、10秒26で日本勢トップの2位だった。

 久しぶりに大舞台で結果を出した。世界選手権400メートルリレー銅メダルメンバーの多田が、五輪会場の国立競技場で復調をアピール。東京五輪代表を争うライバルを相手に「前哨戦」で先着した。

 得意のスタートで飛び出し、リードを奪った。終盤に五輪金メダリストのジャスティン・ガトリン(米国)にかわされたが、2位を確保。「優勝を目指していたので、0.02秒差負けてしまった。ちょっと悔やまれる」としつつも、「試合を重ねていくたびに調子も良くなっている」と手応えをにじませた。

 多田が飛躍を遂げたのは関学大に在籍していた2017年のことだった。6月の日本学生個人選手権で追い風4.5メートルの参考記録ながら100メートルで9秒94を出し、国内レースの電気計時で日本選手初の「9秒台」をマーク。8月の世界選手権400メートルリレーで銅メダル獲得に貢献し、国内トップスプリンターの仲間入りを果たした。

 だが、18年以降は持ち味のスタートダッシュで一気に突き放せず、伸び悩んだ。周囲の期待の大きさと自身のタイムに大きなギャップがあり、「試合があるたびに『行きたくないな』という気持ちになったりした」と苦しい胸の内を明かしたこともあった。

 課題としてきた後半の走りでは力みが目立ち、体が反り返るなどして大きく失速する悪癖があった。今季は練習で200~300メートルの長い距離をスピードを上げずに走り、最後までフォームを崩さないように修正。適切なフォームを維持することで、ストライドが伸びた実感もあったという。

 4月下旬の織田記念国際では故障に苦しんでいた山県亮太(セイコー)が復活優勝を果たした。多田の復調で最大3枠の東京五輪代表争いがますます混沌(こんとん)としてきた。【新井隆一】

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