パラ陸連会長・増田明美さんが考えるリーダー論「私の役割は組織を動かす『ビタミン剤』」

 日本パラ陸上競技連盟会長の増田明美氏(57)が7日、国連が女性の地位向上などを目的に定めた「国際女性デー」(8日)を前に、読売新聞のインタビューに応じた。約2年9か月、会長職を務めてきた女性リーダーとして、男女それぞれの長所を生かせる組織運営を理想に掲げた。

森発言「許されない」、男女が自然と調和する組織に

インタビューに答える日本パラ陸上競技連盟の増田明美会長(7日、東京都立川市で) 今年2月、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が女性蔑視(べっし)と受け取れる発言で辞任。橋本聖子氏が新会長に就き、組織委の女性理事12人追加を主導した。増田氏は「(森前会長の)発言は許されない」とした上で、国内外の活発な議論を前向きに捉え、「女性活躍の場が増えたのは良いこと」と述べた。 一方で、「女性の目線は必要だけれど、男性でないとできないこともある。男女がうまく役割分担し、自然と調和が生まれる組織がいい」。

仲間と一緒に「話し合える」環境作り

 コロナ禍でスポーツ大会の中止が相次いでいた昨年9月、感染防止策を徹底し、パラ陸上の日本選手権を成功させた。日頃からパラ陸連の職員らを「仲間」と位置付け、「『上から目線』でなく、何でも話し合える」環境作りに努めた結果だったと考える。

アスリートが被害「率先して解決を」

 また、性的意図を感じさせる写真や動画の撮影・拡散が深刻な問題となっており、被害の対象は主に女性アスリート。増田氏は「もう何十年も続いている。選手に聞いたら『レースに集中できない』『競技をやめたくなった』と言った子もいる。かわいそう」と心を痛め、率先して解決のために行動するようパラスポーツ界全体に呼びかける。「組織が動くための『ビタミン剤』。それがリーダーとしての私の役割」と視線はぶれない。(畔川吉永)

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