【箱根への道】青学大・飯田貴之、給水係の神林勇太から受け取った「主将」の大任と魂

引用元:スポーツ報知
【箱根への道】青学大・飯田貴之、給水係の神林勇太から受け取った「主将」の大任と魂

 第97回箱根駅伝(2、3日)の激闘が終わり約2週間。98回目の「箱根への道」を目指す戦いはすでに始まっている。4位にとどまり、連覇を逃した青学大は飯田貴之(3年)が新主将に就任。覇権奪回に向けて、力強く“所信表明”を行った。

 9区14・4キロ地点。飯田は、神林勇太(4年)から給水ボトルだけではなく「青学大主将」の大任と魂を受け取った。

 箱根駅伝を4位で終えた後、正式に新チームの主将に就任した飯田は表情を引き締めてこう話した。

 「神林さんの次の主将はプレッシャーが大きい。でも、その神林さんから『次は飯田しかいない』と早い時期から言ってもらっていたので、行動を見て、主将になる心の準備をしていた。覚悟を持ってやっていくしかありません」

 前任の神林は、原晋監督(53)が「歴代でも一、二を争う立派な主将だった」と絶賛するほどのカリスマ性と実力があった。だが、全日本大学駅伝でエース区間の7区で区間賞を獲得した神林は箱根駅伝直前に右仙骨疲労骨折が判明し、無念の欠場。それでも、笑顔でチームのサポート役に徹し、右足の痛みをこらえて9区で飯田の給水係を買って出てくれた。

 「昨年、神林さんは練習では常に先頭を走り、練習中以外では常に後輩に気を使ってくれていました。神林さんのように背中でも言葉でも語ることができる主将を目指します」

 今回、青学大は往路12位と大敗したが、意地の復路優勝で総合4位。強さも弱さも見せた。次回、2年ぶり6度目の優勝を果たすためには、一選手としても飯田新主将にかかる期待は大きい。1年8区、2年5区、3年9区でいずれも区間2位と安定した結果を残してきた。

 「これまでの3回の経験を生かし、最後はどの区間でも区間賞を目指します」

 万能ランナーの飯田は、5区を担うことで最もチームが機能すると想定される。その一方で、初の2区出陣の心構えもある。前回2区で区間5位と快走した岸本大紀(2年)が今回は股関節痛のため登録メンバーから外れた。今回2区を担った中村唯翔(2年)は区間14位と苦戦した。

 「再び5区を走る覚悟はできています。2区には岸本が戻ってきてくれると思うし、中村も力をつけてくれると思います。でも、その中で自分も2区を走れる実力をつけたい。それがチーム力になると思います」

 3年時は故障の影響で出遅れ、全日本大学駅伝(昨年11月)を欠場した。学生ラストシーズンは年間を通して活躍を期す。

 「4年目は過程も結果も大事にしていきたい」

 勝っても負けても注目される青学大。飯田は覚悟を持って、大学駅伝界で唯一無二のチームを率いる。(竹内 達朗)

 ◆飯田 貴之(いいだ・たかゆき)1999年6月24日、千葉・東庄町生まれ。21歳。東庄中1年から陸上を始める。3年時に全国中学大会1500メートルで9位。八千代松陰高1年時に全国高校駅伝3区17位。2018年に青学大総合文化政策学部に入学。1万メートルの自己ベストは28分49秒45。168センチ、54キロ。

報知新聞社

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