宇都宮絵莉は3位で今季締め、万能美女を取り戻した先に五輪が待っている

 ◇陸上・木南道孝記念(2020年10月24日 大阪市・ヤンマースタジアム長居)

 女子400メートル障害で世界ランキング日本勢最上位43位の宇都宮絵莉(27=長谷川体育施設)は、59秒32で全体3位だった。この種目はタイムレースで行われ、3組の3着。強風の条件で「風もあって前半で力を使ってしまった。最後は足を合わせるだけだった」と寂しそうに振り返った。

 今季はこれで終了。1年を振り返る表情は、明るかった。例年は「春先が良くて、秋に失速するのが課題だった」ものの、コロナ禍でシーズン開幕が遅れたとはいえ、10月の日本選手権で57秒09の好記録を出して2位だった。試合を重ねるごとに調子を上げられたことが収穫。さらなるレベルアップへ、オフの練習は“スパイス”を加える考えでいる。

 七種競技の国内トップ選手ながら、東京五輪出場の可能性がある「ヨンパー(400メートル障害)」に専念している。練習も試合も、七種の一切合切を封印してきた。しかし、今年の混成日本選手権の動画配信をライブ観戦して「心が動いた」と原点を見つめ直した。

 「混成ならではの楽しさがある。それを今年感じた。混成に取り組むことで、体の作り方でプラスになることがあると思う。試合に出なくても、大事だと思った」

 興味があることに取り組むことが結果的にプラスになると信じて、近頃は砲丸投げや、中学、高校で全国を制した走り幅跳びなどの練習を再開させた。振り返れば、400メートル障害の自己記録56秒84は、七種競技に出場していた18年に出したものだった。「初心に戻れた。意味があった1年にできたと思う」。何でもこなす「万能美女」の愛称通りの道を進むことが、五輪につながるのかもしれない。

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